2006年12月25日

ある意味理想的

 出勤前にコーヒーが飲みたくなったので会社の近くの喫茶店に入ろうとしました。遠くから店を見ましたが、電気はついているものの、客の気配はありません。まだ開店準備中かとも思いながら入口を見たところ、遠くからでは気づかない小さい看板があり、そこに「OPEN」と書かれていました。そこで扉を開けようとしたのですが、これがやけに立て付けが悪く、入るだけで一苦労しました。
 中に入ると、所在なげに店員が立っていました。250円のブレンドコーヒーを注文すると、さほど愛想もなくコーヒーメーカーから淹れてカップを渡されました。ミルクがどこにあるかの案内もありません。

 飲み終わるまで他には客は誰一人入りませんでした。そして飲み終えて席を立とうとしても、何の案内もありません。そこでわざわざこちらから片付ける場所を尋ね、そこにカップを置いて立ち去りました。
 必要最小限のサービスしかないのだな、と思って、再び開けにくい扉の所に行くと、ふとスタッフ募集の張り紙がありました。そこには早朝から10時くらいまでのと夕方以降の時給は1,000円以上となっていました。近隣のどの店より頭一つ抜けています。
 あのサービスでこの時給とは心底驚きました。もっとも、考え方を変えれば、この少しでも従業員から搾り取ろうという時勢の中で、ここまで従業員に手厚い待遇をしているわけです。そういう点においては、経営者に好感が持てました。それにしても、これでどうやって経営が成り立っているか、非常に気になるところではあります。

2006年12月25日 23:52