2006年11月27日

けたぐり

 昨日まで行われていた大相撲九州場所において15戦全勝で19度目の優勝を果たした朝青龍関に対し、横綱審議委員会が謎のいちゃもんをつけたそうです。この場所の八日目に、朝青龍関は稀勢の里関に対し、立ち会いで変化するや「けたぐり」を放ち、一瞬で勝利を決めました。
 確かにあっけない勝負でしたし、稀勢の里関を応援していた身としては残念さもありました。しかしながら、朝青龍関はそこからも全部勝って全勝優勝したわけです。そう考えてみると、この「けたぐり」はいいアクセントになったと言えるのではないでしょうか。もちろん、15日間全部「けたぐり」では困ります。しかしながら、どうせ15勝するわけです。ならばその1/15くらい、そのような奇妙な事があってもいいのではないでしょうか。
 それを、揚げ足を取るように、「勝ち方に品格がない」などと言う横綱審議委員会には毎度のことながら呆れました。中には、「『けたぐり』という言葉自体、品がない」などと、大相撲の伝統を真っ向から否定するような戯言を話した輩までいたそうです。

 以前も書きましたが、昔も今も、横綱審議委員会という連中はろくな事を言ったためしがありません。少なくとも、私の知る限り「横審のあの一言をきっかけに土俵が活気づいた」などという事はありません。無意味な事を言えばいいほうで、放っておくと今回のように、力士を不当に中傷します。
 今の相撲界を見ても、そんな「けたぐり」より重大な問題がそれこそ山積しているはずです。そんななか、こんな無意味な事を言って、圧倒的な強さを見せた横綱を貶めようとしているわけです。また、そんな戯言を真に受けてそのまま報じるマスコミもマスコミです。どうせこの一件を報じるなら、このような発言をする横綱新議員会の「品格」について、記者自身の頭で考えて記事を書いてほしいものです。

2006年11月27日 22:42