2006年11月19日

ファイターズ優勝パレードほか

[ 野球 ]

 ここ一週間でもいろいろなニュースがありましたが、個人的にはやはり札幌でのファイターズ優勝パレードでした。報道は新庄選手の「最後のパフォーマンス」を軸にしていました。しかし、私としては、そのファンの喜びぶりのほうが印象に残りました。あの百万都市のターミナル駅から中心街まで、沿道が人で埋め尽くされたのは、昨年の地元とはまた違う凄さを感じました。もちろん、頂点を極めたという事が大きいわけですが、移転三年でここまで愛されるというのは並ならぬ努力があったのでしょう。さらに、わざわざ釧路から夜行列車でやってきた人がいたとか、終了後に紙吹雪をファンが拾ったなどという話を聞くと、他人事ながら嬉しく思いました。

 ところで、月曜あたりの話になるのですが、12日に行われたマリーンズのファンフェストで監督が内容を批判した事もあいまり、少なからぬスポーツ紙が嫌味たらたらの記事を書いていました。特に不快だったのは「昨年の27万人から今年は1万8千人」などと、優勝パレードの沿道参加者の数を入れて、「いかに減ったか」を揶揄しているのには呆れました。言うまでもないことですが、優勝していないのですからパレードなどできるわけがありません。したがって、「27万人」を比較対象にする事自体、異常としか言いようがありません。
 もちろん、満員だった昨年に比べれば寂しい入りでしたが、1万8千というのは、まあ例年並みでしょう。また、運営が上手いとは思いませんが、別に昨年だってさほど運営が上手かったわけではありません。
 いかにも「昨年の人気が一過性だった」という事を、「データ比較」の基本もふまえずに行う姿は、かなりの品のなさを感じました。
 もう一つ「スポーツ紙辞令」で奇妙なのが、ファイターズの小笠原選手のFA問題です。ほとんどのスポーツ紙が「読売移籍が決定的」と書いています。しかしながら、小笠原選手は公の場では具体的には話していません。同じファイターズのFAの岡島選手のように、本人が「メジャー移籍」の談話を残しているのなら分かりますが、なぜこうも先走るのでしょうか。
 結果がどうなるか分かりませんが、やはり、情報源を明示できないのに「決定的」と書くのはいかがなものかと思います。

 あと、ポスティングでの大リーグ移籍を目指していた松坂投手の落札先がレッドソックスである事が判明しました。日本円にして60億という大金ですが、向こうもビジネスをやっているわけですから、それで収益を挙げられるよう計算しているのでしょう。というわけで、金額の高さには驚きませんでした。しかしながら、その「5111万1111ドル11セント」という金額設定には感心させられました。まさか、どこかが「5111万1111ドル10セント」で応札すると思っていたわけではないから、一種のネタなのでしょう。このようなビッグビジネスにおいて、そのような事を考え出す感覚には感心させられました。

 最後になりますが、一時期入団拒否の可能性も報じられたマリーンズ高校ドラフト1位の大嶺選手の入団が決まりました。背番号は「1」とのこと。ぜひとも「やっぱりあの時マリーンズに入って良かった」と思えるよう、大成してもらいたいものです。

2006年11月19日 21:33