2006年11月12日

アジアシリーズ決勝、ファイターズが接戦を制して優勝

[ 野球 ]

 アジアシリーズ決勝はファイターズ対台湾のベアーズに。昨年に続いて、観戦に行きました。ちょっと早めに東京ドームについたら、ちょうど球場前のステージで両チームのマスコット・チアガールによるパフォーマンス合戦をやっていました。
 ベアーズのチアガールはかなり露出度の高い衣装で演じていました。ドーム内ならともかく、日も落ちて寒い風の吹く中です。本拠地の高雄は年間の最低気温が15度だそうですから、日頃は体験しえない寒さなわけです。そんな中でも、その衣装で普段と変わらない表情で踊っているのですから、凄いものだと思いました。
 その後は、ファイターズのチアガールによる「YMCA踊り方講座」などがありました。札幌ドームではよくやっている事もあり、リーダーの人が「札幌の人はご存じとは思いますが・・・。今日、札幌からいらした人はいますか?」と声をかけると、何カ所かから手が挙がっていました。

 さて、試合のほうはダルビッシュ投手と許文雄投手が登板。許文雄投手は一昨日のファイターズ戦では、逆転された直後の9回を投げ、2安打はされたものの、無失点に抑えています。
 試合は投手戦に。特にダルビッシュ投手の出来はすごく、初回を三者連続三振で抑えるなど、五者連続三振。3回まで7奪三振で無走者に抑えます。一方の許文雄投手も2回に稲田選手に二塁打を打たれるものの、後は抑えます。また、3回には先頭の紺田選手が失策で出塁しますが、続く金子選手が送れず、先制できず。3回まで両チームあわせて1安打という展開になります。
 4回表、ベアーズ先頭の黄龍義選手が安打して、チーム初出塁。さらに犠打と四球で1死1・2塁とします。しかし、ここでダルビッシュ投手は元メジャーの陳金峰選手、さらには五番の石志偉選手を連続三振に打ち取り、先制を許しません。
 ファイターズは5回に稲田選手がチーム2本目の安打を放ち、さらに中堅手が球をこぼすのを見て果敢に二塁を狙い、ヘッドスライディングでセーフに、1死2塁の得点機を作りますがここも無得点。さらに続く6回にも先頭の金子選手が安打し、森本選手が犠打で1死2塁に。続く田中賢選手は長打性の当たりを放ちますが、左翼の曾豪駒選手がこれを好捕。さらに小笠原選手敬遠の後、稲葉選手が打ち取られ、ここも先制できません。
 ダルビッシュ投手は7回に振り逃げで三人目の走者を出しますが、続く陳金峰選手を投ゴロ併殺に打ち取り、7回までベアーズ打線を1安打に抑えます。
 その裏、ベアーズは6回まで3安打2四球無失点の許文雄投手からフィオレ投手へ継投。先頭の木元選手は三塁ゴロに打ち取られますが、これが失策を呼んで出塁。続く本日2安打の稲田選手がきっちり送って、1死2塁とします。するとフィオレ投手が暴投で、木元選手は三塁に。この試合、両チームを通じて初めて走者が三塁に進みます。この好機に鶴岡選手は右前に詰まったフライを。右翼手がダイビングしますが、惜しくも届かずに適時打となり、ついにファイターズが先制します。
 続く8回にダルビッシュ投手は先頭打者に四球を出したところで降板。こうなるとファイターズは投手・捕手とも「必勝リレー」で武田久投手と中嶋捕手が登場。武田久投手は1安打をされたものの、後は抑えます。
 そして9回はマイケル中村投手が登板。1番からの好打順でしたが、簡単に2死を取ります。そして一昨日は頭部死球を当てている林智勝選手も内野フライに打ち取り試合終了。これでファイターズがアジア一となりました。観客数は2万8千5百人ほど。昨年に比べれば少なかったですが、これは本拠地から東京ドームへの距離の差でしょう。札幌で行っていたら4万人は入っていたのではないでしょうか。
 試合そのものも緊迫した投手戦で楽しめました。さらに、マスコットが双方熊という事もあり、ファイターズのBBが、ベアーズの応援団席に「乱入」し、ファンの来ている背中に「熊」と書かれた法被を着せてもらい、それをファイターズファンに見せる、という場面もありました。また、五回のグランド整備の時には、札幌名物の「ボールボーイ、さらには整備員も加わってのYMCA」もありました。また、整備員の二人が、整備道具を置いて、側転をするというパフォーマンスもあり、大変楽しめた試合でした。

 セギノール選手を欠いているとはいえ、2試合で3点しか取れなかったのですから、ベアーズ投手陣はかなりの実力と言えるでしょう。また、適時打性の当たりを取った曾豪駒選手のように守備にも素晴らしいプレーがありました。一方で、台湾では猛打で鳴らしているらしいベアーズ打線をほぼ完璧に抑えたダルビッシュ投手の好投は大きかったと言えるでしょう。それが評価され、ダルビッシュ投手がアジアシリーズのMVPとなっています。
 何度か書いているように、ファイターズは三番目に好きな球団です。したがって、そのアジア一を生で見れた事は昨年ほどではないとはいえ、かなり嬉しいことでした。ファンの方には心よりお祝い申し上げます。それにしても、今年は最初に行った球場が札幌ドームで、最後に見たのがこの試合と、ファイターズで始まり、ファイターズで終わった一年でした。もちろん、その両端を除けば、マリーンズ戦ばかり見ていたわけですが・・・。
 これで2005年度のプロ野球も終了。今年はWBCがあった事でより長い一年でした。来年からはこれまでより野球に費やせる時間は短くなりそうな感じですが、可能な限り時間を作って楽しみたいものです。

2006年11月12日 23:40