2006年10月26日

ファイターズ、北海道初の日本一に

[ 野球 ]

 札幌で行われた日本シリーズ第5戦はダルビッシュ投手と川上投手が先発。第1戦と同じ顔合わせです。初回にドラゴンズは1死から井端選手が安打しますが、福留選手が併殺に打ち取られて三人で終了。一方のファイターズも1死からの連打と四球で二死満塁としますが、新庄選手が三振に打ち取られ、こちらも無得点に終わります。
 ドラゴンズは2・3回と先頭打者が安打で出塁しますが、後続がなく、得点できません。しかし4回、先頭のウッズ選手がこれまた安打で出塁すると、2死からダルビッシュ投手が連続四球を出して満塁に。ここで荒木選手が一塁内野安打を放ち、21イニングぶりの得点で先制します。
 一方、川上投手は2回から4回までを完璧に抑えます。しかし5回に先頭の稲田選手が二塁打で出塁し、続く鶴岡選手の犠打で1死3塁に。ここで金子選手がスクイズを決め、ファイターズが同点に追いつきます。

 直後の6回、ドラゴンズはこの試合4度目となる先頭打者の安打で森野選手が出塁すると、続く井上選手の打席で「ピンチバンター」に川相選手を起用。そして川相選手が犠打を決めて1死2塁としますが、ダルビッシュ投手はここも後続を断ちます。結果的にこの犠打が川相選手の最後の打席となりました。
 するとその裏、先頭の田中賢選手が安打して盗塁、さらに小笠原選手の内野ゴロで三塁に進みます。するとここでセギノール選手が右翼席に勝ち越し2ランを放ちます。本塁打と知ったセギノール選手は、1塁でガッツポーズ。後で放送中に流れた談話によると、どこに入ったかも分からなかったそうで、それだけ嬉しかったのでしょう。
 ダルビッシュ投手は8回1死で立浪選手に安打されたところで降板しますが、8安打3四球ながら1失点にドラゴンズ打線を抑えます。そして二番手の岡島投手が森野選手を併殺で打ち取り、この回も無失点となります。
 その裏、1死から三番手の久本投手から稲葉選手が右翼席にライナーで飛び込む本塁打を放ち、大きな追加点を挙げます。稲葉選手はこのシリーズ2本塁打7打点でMVPに輝いています。そして続く打席には新庄選手。これが最後の打席ということで、目には涙が浮かんでいます。そして初球を見逃した後にフルスイング2つで三球三振という結果でした。
 そして9回は4連投となるマイケル中村投手が登板。簡単に二死を取り、代打のアレックス選手の打球はレフトへ。これを森本選手が捕って試合終了。ファイターズが北海道移転後3年目で日本一に輝きました。
 試合終了後、普通はマウンドで胴上げというところですが、選手たちは新庄選手のいる中堅方向へ移動。そこでまず新庄選手を胴上げし、さらに小笠原選手・田中幸選手・先代の遺影を持ったオーナー、そして最後に監督という形で胴上げが行われました。

 これで日本シリーズは4年連続でパリーグが制覇。しかも全て違うチームです。また、今季のファイターズは、プレーオフでは1位で待つ立場、さらにリーグ優勝を決めてから日本シリーズ開幕までの間も、ドラゴンズより長く空いていました。にも関わらず日本シリーズを制したわけです。昨年、マリーンズが日本一になったとき、「プレーオフを第一ステージからやった勢い」だの「試合間隔の差」だのが過剰に論じられ、あたかもそれだけで日本一になったみたいな言い方をされて不快な思いをしただけに、このファイターズの日本一は嬉しいものがありました。
 今年の2月に札幌に行ったとき、札幌駅の改札でダルビッシュ投手を使った横断幕の広告が出ていたり、ドームの最寄り駅に行ったらこれまたファイターズの横断幕が出ているなど、ファイターズの定着ぶりに驚かされたものでした。そしてネットやTV中継などで札幌の盛り上がりぶりを見て感心していた事もあり、この日本一はひいき球団でないながら、嬉しいものがありました。チームおよびファンの方々には、心よりお祝いを申し上げたいものです。
 それにしても、地元での胴上げというのはいいものだと思いました。来年はぜひ千葉で見たいものです。

2006年10月26日 23:24