2006年09月30日

ファーム日本選手権、マリーンズ、タイガースに敗れ連覇ならず

[ 野球 ]

 山形で行われたファーム日本選手権は昨年と同様にタイガースとマリーンズの顔合わせに。二年連続という事もあり、スタメンのうちマリーンズは4人が、タイガースは6人が昨年と同じ顔ぶれでした。
 先発は中村泰投手と成瀬投手。1回表、マリーンズが3人で終わったのに対し、その裏、タイガースは先頭の赤松選手がいきなり左翼線を抜き、ワンバウンドでフェンスを越えるエンタイトル二塁打で出塁します。その後、内野ゴロなどで2死1塁となりますが、ここで打席には2年連続でウエスタンの本塁打・打点の二冠王で、ファーム日本選手権でも2年連続で四番の喜田選手が右翼席に本塁打を放ってタイガースが先制します。すると続く桜井選手が初球をバックスクリーンへ、さらに6番の藤原選手は左翼席と、三者連続本塁打でタイガースが一気に4点を先制します。

 マリーンズも直後の2回にこちらも2年連続で四番の竹原選手が失策で出塁しますが、続く林孝選手の時にエンドランをかけたらライナー併殺に。すると続く塀内選手が二塁打というつながりの悪い攻めで無得点。さらに3回も8番に入った成瀬投手の安打で無死1塁としますが、またもや併殺で好機を潰します。
 成瀬投手は2・3回は無失点に抑えていましたが、4回に先頭の桜井選手がまたもや初球をバックスクリーンに運び、タイガースが追加点を挙げます。一軍で6勝し、最後は完封まで達成した成瀬投手ですが、今日は4本塁打5失点で4回降板となってしまいました。
 マリーンズは5回に昨年の選手権で先発の加藤投手を投入しますが、2死2塁から狩野選手に適時打を打たれ、追加点を奪われます。
 一方、打線は中村泰投手の前に抑えられます。6回には2死から連続四球と重盗で2・3塁としますが、イースタン首位打者の根元選手が三振に打ち取られ、得点できません。
 劣勢のマリーンズは、6回からは新人リレー。6回は末永投手・7回は柳田投手と、高卒新人が登板し、ともに無安打に抑えます。余談ですが、マリーンズ一軍投手陣はほとんどがノーワインドアップかセットで投げますが、この10代二人は振りかぶって投げます。マリーンズのユニフォームを着て振りかぶって投げる、というのはかなり新鮮でした。もっとも、柳田投手はかなりの荒れ球でしたので、一軍に上がる頃にも振りかぶっているかは微妙かとも思いましたが。
 そして8回は新人ながら勝利・防御率・奪三振でイースタン1位の古谷投手が「敗戦処理」で登板。3番からの打順を三人で抑え、貫禄を見せます。
 しかし打線は中村泰投手を打てず、5回から8回まで無安打。9回に一度足の違和感でベンチに治療で戻った中村泰投手に対し、先頭の青野選手が二塁打で出塁しますが、後続が三人で抑えられ、4安打3四球で完封負け。タイガースが6対0で勝ち、昨年の雪辱を果たしてファーム日本一となっています。MVPは完封した中村泰投手が選ばれました。観客数は6千6百人ほどでした。

 甲子園のタイガース対ドラゴンズは福原投手と山本昌投手が先発。9連勝中のタイガースが勝てば、ゲーム差は1に縮まります。そして前回、無安打無得点に抑えられた山本昌投手に対し、1回裏に赤星選手が初球を安打し、2死2塁から金本選手の適時打でタイガースが先制します。一方、福原投手は3回まで無失点。4回も二死からアレックス選手に長打性の当たりを打たれますが、赤星選手がうまく処理して、二塁を狙ったアレックス選手をアウトにするなど、守備でも盛り立てます。
 しかし、山形で二軍が日本一を決めたのとほぼ同時刻の5回表、先頭の井上選手が内野安打で出塁すると、二死後に山本昌投手が送り、荒木選手の適時二塁打で同点。さらに福留選手に左翼線際に落ちる適時二塁打が出て、ドラゴンズが逆転します。
 さらに7回、先頭の谷繁選手が歩くと、続く山本昌投手の犠打を、一瞬二塁に投げようとした矢野選手が地面に叩きつけてしまうと、さらに荒木選手の犠打を福原投手が一塁に悪送球し、連続失策でドラゴンズが無死満塁に。ここで井端選手の2点適時打と森野選手の犠飛で、1安打でドラゴンズが3点を追加。さらに8回にも3番手の久保田投手から荒木選手の2点適時打で追加点。
 山本昌投手は8回を5安打無四球で1失点と、今日もタイガース打線を抑えます。さらに打席では3回バントし、それがいずれも得点につながるなど、投打にわたる活躍でした。
 そして9回は大差の時に落合監督がよくやる「1イニング3投手継投」でタイガースを抑え、7対1でドラゴンズが大勝。タイガースの連敗を止めるとともに、ゲーム差を3に戻し、マジックも7としています。観客数は4万8千5百人ほどで、タイガースは4年連続の300万人を達成しています。
 横浜のベイスターズ対スワローズは門倉投手とゴンザレス投手が先発。初回にスワローズが先制しますが、そこからともに無得点。ところが7回、死球に始まり、安打と犠打失策で満塁とし、代打・鈴木選手が押し出しの四球で追いつくと、続く石井選手の打席に暴投があり、1安打で2点を取ったベイスターズが逆転。さらに藤田選手に適時打も出て3点を挙げます。ベイスターズは8回を加藤投手と川村投手、9回はクルーン投手という継投でスワローズだ打線を抑え、3対1で勝っています。観客数は1万6百人ほどでした。
 東京ドームの読売対カープは内海投手と大竹投手が先発。初回に李選手の2点適時打で先制した読売が4回までに3対0とリードしますが、5回にカープが前田選手の20号2ランで反撃。読売は8回から継投で逃げ切りをはかりますが、井生選手が豊田投手から同点適時打を放つと、9回には2死1・2塁から広瀬選手が左中間を抜く決勝2点適時打を高橋尚投手から放ち、ついにカープがリード。カープ継投陣は5回以降読売打線を1安打に抑え、最後は永川投手が締め、カープが5対3で逆転勝ちしています。観客数は4万1百人ほどでした。

2006年09月30日 21:59