2006年08月03日

判定と抗議電話

 昨日行われたボクシングの試合で、判定に不満を持った人の「抗議電話」でTBSの電話回線がパンク状態になったそうです。さらに、ボクシングの運営団体や、他の各報道機関にも、「抗議電話」が大量に寄せられたと、各紙が報じています。
 ボクシングの判定基準など、かなり専門的なものだと聞いていますが、その基準に詳しい人がそんなにいるとは思いませんでした。意外に日本にはボクシング通が多いようです。
 とはいえ、判定は判定、仮にTV局の電話回線が10日間麻痺するほどの「抗議電話」を殺到しても覆るものではありません。ましてや電話を受けるのはボクシングの専門家でなく、TV局の事務員です。いくら電話したところで、納得のできる回答など得ることは絶対にできません。

 というわけで、そのような「抗議電話」などは、先方の業務の滞りとNTTの収益に貢献するだけでまったくもって無駄な労力だと思います。ところが、そのような無意味な事をもとに、マスコミも「世間の声」みたいな感じで記事を作るわけです。「言論機関」なのですから、もっと高度な方法で報道してほしいものです。
 まあ、もともと、今回の試合の盛り上がり自体が、マスコミの熱心な煽りによるものです。それに対する報道ですから、品質もこの程度が妥当、と言えるのかもしれません。

 8/4追記・趣味がボクシング観戦、という方のブログで、その試合と判定に関する興味深い記述がありました。「世間の声」とはかなり違う内容です。

2006年08月03日 23:35