2006年06月26日

審判問題報道への疑問

[ 野球 ]

 6月半ばの「小関選手三塁踏み忘れ事件」以来、「誤審問題」がよく野球マスコミの間で話題になります。この事件で一部球団は「ビデオ判定の導入」を求めています。しかし、これは素人目に見ても無理がありそうです。
 確かに、「ベースを踏んだか踏まなかったか」みたいな事後のアピールプレーや、「スタンドに入ったが本塁打かファウルか」などといった、プレーが動いていない場面でのビデオ判定は十分に役立ちます。しかし、そのように「ビデオで見たところ、○○だったから、判定を訂正してプレーを再開」という事ができない場合も多々あります。たとえば、フェンスギリギリのところに当たって球場内に打球が跳ね返り、それを審判が本塁打と判断して手を回した場合、などはどうなるのでしょうか。

 審判が手を回したのを確認した時点で打者走者はゆっくり走ります。それを「ビデオで見らスタンドに入っていなかったから」などとしても、その打者走者をどこの塁まで進めればいいか、というのは判断に苦しみます。仮に、守備側が本塁打判定に気づかず二塁に送球し、その時点で打者走者が二塁に達していなかったからアウト、とはできないでしょう。
 結局、野球というスポーツの仕組みからすると、審判の判断にゆだねるよりありません。もちろん、審判各人の能力の向上は必要です。しかしながら、同時に「審判六人制」の復活も考えるべきではないでしょうか。「ビデオ判定」よりは実効は高いし現実的だと思いますが、不思議にもなぜか一連の「誤審批判」において、この意見が出ないのは不思議です。
 実際、日本シリーズやプレーオフで線審がいますが、それを見て「審判が多すぎる」という批判は聞いたことがありません。いろいろな「事情」もあるのですが、「誤審」が気になるならば、そのような「解決策」をとる方向で進めてほしいものです。

2006年06月26日 23:50