2006年06月10日

脳の酸素

 サントリーが「酸素入り清涼飲料」を新発売し、電車の中に広告を載せていました。その広告には、「会社を辞める決心をした男がタイの旧跡に旅行し。そこで『生きる』という事を再認識した」というような文章がダラダラ書いてあります。そのうち10行分くらいは、「寿限無」みたいな長さの固有名詞が4度に渡って出てきます。それでさえうんざりするのに、この文章、改行が一切ありません。そして最後に「この文章を読み飛ばしたあなたは脳の酸素が不足しているかもしれません」というオチになっています。
 この「無改行」といい「長ったらしい固有名詞の無意味な繰り返し」といい、この文章は読む側の事を考えていない典型例みたいなものです。しかも書かれている事自体、新鮮さはありません。私はちょうど下車しようと立ったところでこの広告が目に付いたため、降りるまでの時間つぶしにその文章を全部読みましたが、そのような状況でなければ、「読み飛ばす」以前に読むのを辞めていたでしょう。
 最初に商品だけを知った時は興味を持ったのですが、この「悪文広告」を見たため、興味が大幅に減退しました。客の心配する前に、そちらの脳の酸素不足を心配しろよ、という感じの広告です。

2006年06月10日 23:56