2006年03月13日

日本、アメリカにサヨナラ負け

[ 野球 ]

 いよいよWBC二次リーグが始まりました。日本の初戦の相手はアメリカです。代休が取れたので、朝からの中継を見ることができました。
 先攻の日本は初回、イチロー選手の先頭打者本塁打でいきなり先制します。さらに2回には無死1・2塁から小笠原選手が犠打で送り、2死後に川崎選手に2点適時打が出て3対0とします。
 日本先発の上原投手は直後の2回裏に先頭のジョーンズ選手にソロを打たれますが、失点はそれだけ。5回を7安打ながら1失点に抑え、3対1で前半を終えました。

 そして6回、先週の中国戦同様、二番手に清水直行投手が登板します。最初の打者である4番のロドリゲス選手は三振で打ち取りますが、ここで審判から「警告」が。球に汗だか唾だかをつけて投げる不正投球の疑いがあるというのです。
 これで調子を崩したのか、続く打者を歩かせ、デレク=リー選手に、左中間スタンドに軽々とという感じで運ばれる同点2ランを打たれてしまいます。
 一方、打線のほうは、4・5・6回と走者が出せず、7回も1・2塁としますが、イチロー選手が打ち取られ、勝ち越せません。
 その裏、清水直投手は安打と犠打で1死2塁としたところで降板。ここで3番のグリフィー選手に対し、藤田投手が登板し、右飛に打ち取ります。そして続く4番のロドリゲス選手には藪田投手が登板。マリンスタジアムでよく見る継投が実現しました。そしてこのリレーが成功し、マリーンズの二人で、全米代表の3・4番を抑えました。
 直後の8回表、先頭の西岡選手が安打で出塁。続く多村選手の犠打は失敗しますが、次の松中選手の打席で西岡選手は盗塁。その後、死球と四球で1死満塁の勝ち越し機を迎えます。
 続く岩村選手の打球は左飛に。解説者によると、左翼に入っている選手は肩が弱いという事で、本塁返球はそれ、俊足の西岡選手は楽々と本塁を駆け抜けます。アメリカは三塁に送球し、離塁が早いとアピールしますが、二塁塁審はセーフの判定。これで日本が4対3と勝ち越したと思いました。
 ところがここでアメリカの監督が主審に抗議。すると判定が覆り西岡選手の離塁が早くてアウトという事になってしまいました。たまらず王監督も抗議に行きますが、今度は通りません。
 映像として左翼手と西岡選手を同時に映ったものはありません。しかし、中継したTV局が流した両者の映像では、西岡選手は捕球後のスタートを切っています。さらに言えば、これまで西岡選手の試合は何度となく見ていましたが、牽制でアウトになることはあってもタッチアップに失敗してアウトになったのは見たことも聞いたこともありません。したがって、離塁が早いなどという事は相当ありえないと思うのですが・・・。
 ちなみにこの中継は、現地用の番組に、音声だけ日本人のアナウンサーと解説者がつく、という形を取っています。そのアメリカ制作の映像でも、このプレーは何度も流していました。また、解説の小林至氏の通訳によると、アメリカのコメンテーターも判定のおかしさを指摘しているとの事でした。

 しかし、その裏、続投の藪田投手が素晴らしい投球。今日本塁打を放っている5・6番を抑えるなど、前回からあわせて4人を3三振で完璧に抑えます。
 そして9回表、今度は先頭の小笠原選手が四球を選び、代打の青木選手がきっちり犠打を決めます。そして続く川崎選手の内野ゴロで2死3塁と勝ち越し機を迎え、打席にはイチロー選手。一瞬盛り上がりましたが、ここは当然ながら敬遠となります。さらに西岡選手も歩いて8回に続いて満塁としますが、続く多村選手は落ちる球を振ってしまい、三振となってしまいました。
 その裏は藤川投手が登板。先頭打者に安打され、続く打者の犠打が失策となり無死1・2塁に。ここで今日3安打のヤング選手がバントしますが、藤川選手が素晴らしい守備を見せて三塁封殺。ところが、続くジーター選手に初球をぶつけてしまい、1死満塁としてしまいます。
 ここで3番のグリフィー選手は、2-3から高めのボール球を振らせて三振に打ち取ります。しかし、続く4番のロドリゲス選手の打球は二遊間に。西岡選手と川崎選手がともに追い、西岡選手は足に当てて止めようとする執念まで見せましたが、安打となり、4対3でアメリカがサヨナラ勝ちしました。
 というわけで非常に残念な結果となってしまいました。また、8回の判定の不可解さは別の意味で大変残念です。なんでも、今回の大会は大リーグの審判との折り合いがつかず、マイナーから審判を出しているそうですが、それも影響したのでしょうか。いずれにせよ、記念すべき第一回の世界大会が、野球そのものと別の要素で左右されるのでは困ります。同じ事が二度三度続いたら、大会そのものに対する評価も下がってしまうでしょう。何とかしてもらいたいものです。
 日本代表は痛い試合を落としたとはいえ、まだ残り2勝すれば通過の可能性はあります。何とか2つ勝ってほしいものです。

2006年03月13日 11:18