2006年03月06日

WBC一次リーグ最終戦

[ 野球 ]
 WBCアジア一次リーグ最終戦は韓国と。ともに通過は決めて はいますが、「アジア一決定戦」という事もあり、韓国応援団 はこれまでの内野席の他に外野席にも陣取っていました。
 1回の裏、先頭のイチロー選手はライナーに倒れたものの、 二番の西岡選手が安打で出塁しさらに盗塁。相手の先発は現役 メジャーの金善宇投手でしたが、臆する事なくいつものプレー をしている感じです。そして福留選手の内野ゴロの間に三塁に 進みます。続く松中選手の一二塁間の当りは二塁手が好捕しま したが、松中選手は一塁を駆け抜けて内野安打となり、まず日 本が先制します。
 日本の先発は渡辺俊介投手。2回までを完璧に抑え、3回には 安打と死球で2死満塁とします。ここで打席は現読売の李選手 。長打が出れば逆転ですが、里崎捕手が構えた外より低めの球 を打ち上げ、この危機を凌ぎます。このあたり、昨年まで対戦 はなかったものの、同じチームにいただけに研究が行き届いて いる感じでした。

 さらにその裏、川崎選手が右翼席に叩き込んで2対0とリード を広げます。さらに4回、連打と死球で満塁とし、このシリー ズ好調の西岡選手に。ここでも右翼線方面に長打性の当りを放 ちますが、これを右翼手が飛びついて取り、三者残塁となって しまいます。
 この美技で流れが変わったのか、直後の5回表、安打・死球 ・犠打で1死2・3塁とされ、ここで渡辺俊介投手が犠飛を打た れ、1点返されます。さらに渡辺俊投手はこの日3個目の死球を 打したところで降板。しかし、二番手の藤田投手が、渡辺俊投 手に続いて元同僚の李選手を打ち取り、1点差に止めます。
 その後、日本の二番手の杉内投手は2回を完璧に抑えます。 一方、日本打線も追加点を挙げる事ができません。そしてむか えた8回表、日本は三番手の石井弘利投手を投入します。しか し、1死から元ドラゴンズの李鍾範選手に安打され、現読売の 李選手を迎えます。
 石井弘投手はボールが先行して1-3に。ここで投じた5球目は 、里崎捕手の構えたところよりかなり上の内角高めに来ました 。この失投を逃さずに、李選手の打球は右翼席に一直線。逆転 の2ランとなりました。
 その後、8回は具投手にいい当りもありましたが抑えられ、9 回裏は朴贊浩投手が登板。2死からのイチロー選手との「メジ ャー対決」も三飛に打ち取られ、3対2で韓国が勝利し、この一 次リーグの優勝となりました。

 負けたのは残念ですが、これで「世界一」の望みが絶たれた わけでもありません。一昨年の五輪の時のように、全力で予選 リーグを一位通過しても、トーナメントの最初で負けては意味 がないわけです。そういう意味では、負けは負けとして、いか にこれを二次リーグ以降の肥やしにできるかを考えてもらえれ ば、と思います。
 なお、今日はかなりの入りで、特に一塁側はよく入っていま した。しかし、三塁側はかなりの不入りでした。何度も書いて いますが、この「外野席5,000円」に代表される料金設定は異 常と言うよりありません。発表時に「高いのでは」と尋ねられ た主催新聞社の社長氏は 万が一、お客さんの満足できない試合になったら、批判は甘ん じて受けますとやや見当外れな返答をしていました。私と しては、このシリーズをTVで見た感想として唯一満足できない ことは、この空席でした。社長氏にはぜひともその批判を甘ん じて受けていただければ、と切望する次第です。

2006年03月06日 00:30