2006年01月26日

12球団監督会議

[ 野球 ]

 12球団監督会議が行われました。イーグルスの野村新監督からは予告先発の廃止が、タイガースの岡田監督からは「交流戦において、セ本拠地でDH制・パ本拠地で投手が打席」という案が出されましたが、いずれも却下されています。
 前者についてですが、各スポーツ紙がかなり異なる視点で記事を書いており、状況がわかりにくいというのが率直な感想です。

 野村監督に一番批判的と思われるのがデイリースポーツで、他紙には書かれていない「バレンタイン監督との論戦」を紹介。野村監督が「予告先発があったから百何十通りのオーダーを組めた監督がいる」と言ったら「交流戦ではロッテが優勝したじゃないか」と反論した形にしています。さらに、他紙が書かなかった野村監督の「予告先発がないと、例えば2日続けて松坂が先発するとにおわせれば、人気を引っ張れる」という、もし本当に言っていたとしたら理解に苦しむような、「発言」を唯一報じています。
 逆に好意的と思われるのが日刊スポーツで、この野村案を巨人原監督や、教え子のヤクルト古田兼任監督は支持したと書いています。
 前期までその野村監督が寄稿していたサンスポは、中立性を出すためか、各監督の発言を多く記載しています。その発言を見る限り、「日刊」が書くのとはちょっと違い、古田監督や原監督は「理解」こそすれ、「支持」までは言っていないと感じました。
 私としては、野村監督の主張も、もっともな点はあると思います。しかしながら、昨年8月末の黒木投手の予告先発試合の盛り上がりや、札幌ドームでダルビッシュ投手と松坂投手の先発が予告されると、月曜にもかかわらず3万人入った話などを見ると、「予告先発の集客効果」というのはあると思います。また、個人的にも、球場に行って、試合の半ばに翌日の先発が発表される時は、なんとなく盛り上がります。
 というわけで、自分としては予告先発の継続でもいいかと思っています。

 もう一つの岡田監督の「逆DH制」ですが、これに関してはドラゴンズの反対で流れたそうです。これに関しては、報道内容はどこもあまり変わりありません。論調はともかく、分量においては、さすがに中日スポーツが一番詳しく述べています。
 ただ、これに関してははっきり言って理解できません。けど、その先を心配してるんだ。これを前例に、セ・リーグでもDH制を導入するなんてことになったら、それは違うということ。パ・リーグとは歴史も伝統も違うんだからとの事です。しかしながら、昨年、交流戦を導入し、パ本拠地でセ球団もDH制で行った時点で、既に「セリーグが公式戦をDH制で行った」という事実が成立しています。しかしながら、それを機に「セでDH制導入を」などという話は、少なくとも私は聞いていません。これが、「交流戦全試合を、本拠地に関係なく九人制」という主張なら、賛否はともかく、納得はできるのですが・・・。あと余談ですが、日本シリーズ史上唯一の「本拠地に関わらず全試合DH制」だった1985年は、セリーグのタイガースが制しています。
 個人的には、マリンスタジアムで打席に立つマリーンズ投手陣や、その1985年日本シリーズ以来となる甲子園でのDH制公式試合を見たかったので、この岡田提案が却下されたのは大変残念でした。タイガースは再提出も検討しているとのことなので、ぜひとも粘り強く頑張ってほしいものです。

2006年01月26日 23:15