2005年10月18日

プレーオフまとめ

[ 野球 ]

 というわけで、マリーンズが3勝2敗でプレーオフを制してリーグ優勝を成し遂げました。とりあえずこのプレーオフ第2ステージに限って言えば、城島選手の離脱が勝敗を分けたと考えるのが自然でしょう。
 強力な五番打者であり、なおかつ強肩で投手陣の信頼の厚い捕手です。代役の的場選手も、美技あり適時打ありと、攻守とも頑張りましたが、やはり城島選手には及びませんでした。象徴的なのが、「優勝を決める勝ち越し点」となった、第5戦の福浦選手のホームイン。タイミングだけならアウトでしたが、福浦選手の足が的場選手の足元をかいくぐって本塁を踏んでいました。また、西岡選手は8回一塁に出て、うち5回二盗に成功し、失敗はゼロでした。いずれも、「これが城島選手だったら・・・」と思った人は多いでしょう。
 もちろん、レギュラーシーズンでのマリーンズは城島選手のいたホークスに対しても五分の戦いをしていたわけです。とはいえ、この短期決戦においての城島選手の有無はやはり大きかったでしょう。
 一方のマリーンズの勝因ですが、「プレーオフならではの勝因」と思えるものはありません。安定した先発投手陣が試合を作り、足も交えた効率的な攻撃で得点を重ね、そこで得たリードを救援投手陣が守るという試合運び。一方、采配では捕手や二遊間に象徴されるように複数の選手を効率よく活躍させる選手起用。いずれも3月からの戦い方をそのまま10月半ばまで続けていました。その結果が「89勝51敗3分」であり、優勝だったと考えています。

 さて、パリーグのプレーオフですが、2年連続で2位通過の球団が優勝するという結果になりました。やはり、現在のプレーオフは1位通過球団に不利なのではないか、と思えます。実際、ホークスはペナントレース終了から半月の間、ウエスタンリーグの他チームと練習試合を行うなどして調整していました。一方でマリーンズは松坂投手や西口投手相手に第1ステージを行っていたわけです。そう考えると、マリーンズのほうがいい状態で第2ステージに臨む事ができたと言えそうです。
 公平性を保つには、首位と4位でもう一つの第1ステージを行うのも一案です。しかし、真ん中より下の「Bクラス」が優勝してしまう可能性がある、というのも、現在以上に奇妙です。
 プレーオフが盛り上がる事は、昨日の試合の地上波視聴率が今季のプロ野球の中で2番目の17%、福岡では34%で瞬間52%だった、という事からも明らかです。そう考えると、制度そのものは残しておきたいところです。
 球団数を増やして1リーグ16球団で各リーグの「Aクラス」である4球団がプレーオフ進出。その際、首位と4位はゲーム差に関係なく首位2勝に対して4位は4勝が必要。また第2ステージも首位球団には1勝のアドバンテージ、とすれば、いくつかの問題は解決できるのでは、とも思います。いずれにせよ、現在のプレーオフに改善が必要なのは間違いありません。
 とはいえ、昨年・今年のパリーグの「3位以上の球団によるプレーオフで勝った球団が優勝」というのは最初から決まっており、それにのっとって最後に勝ったのはマリーンズなわけですか。したがって、これはどこからどう見ても問題のない優勝だと思っています。
 そして、素晴らしい試合を見せていただき、さらに素晴らしい結果を残してくれた、選手・監督・コーチ陣、その他スタッフの方々には心より感謝しています。

2005年10月18日 23:58