2004年10月19日

満塁本塁打の打ち合い

[ 野球 ]

 日本シリーズは所沢に移動して第3戦。先発は帆足投手とドミンゴ投手でした。ドミンゴ投手は最初の3回を完璧に抑えましたが、4回にこのシリーズ好調の佐藤友選手の安打で初走者を許すと、フェルナンデス選手の適時打・続くカブレラ選手の2ランで3失点。さらに続く5回にも中島選手にソロを打たれます。
 一方の帆足投手も5回まで2安打無失点でしたが、6回にアレックス選手の適時打で1点を返され、続く高橋光選手を歩かせて満塁にしたところで降板します。そして、二番手の長田投手が登板しましたが、代わりはなに谷繁選手に満塁本塁打を打たれ、一気に試合はひっくり返ります。その裏、ライオンズは1死1・2塁の好機で2試合連続本塁打中の和田選手を打席にむかえますが、この回から登板の岡本投手が併殺に打ち取ります。
 これで完全にドラゴンズの流れになったのか、続く7回表にも先頭の荒木選手の安打、続く井端選手のバスターエンドランで無死1・3塁とした後、立浪選手が死球で満塁とし、アレックス選手の適時打で1点追加し、なお無死満塁とダメ押しの好機を迎えます。ところがここで高橋光選手が三振。さらに前の回に満塁本塁打を打った谷繁選手が打席に入ります。しかし、止めたバットに球が当たって併殺に。結果的には前の回に自分が作った流れを止めてしまう一打となってしまいました。
 そして迎えた7回裏、岡本投手の制球が定まらず、1安打2四死球で満塁に。ここでシリーズ4割打者の佐藤友選手がまたもや適時二塁打を放ち、同点とします。さらにフェルナンデス選手が歩いた後、カブレラ選手が打った瞬間に分かる満塁本塁打。この回一挙6点で一気に10対6となりました。1試合で満塁本塁打2本は史上初だそうです。
 ドラゴンズも8回に2点を奪って反撃しますが、9回は豊田投手が三人で抑えてライオンズが10対8で勝ちきりました。

 2戦目ではエースの松坂投手を打ち崩してドラゴンズが勝ちましたが、今日はドラゴンズ自慢の中継ぎを打ってライオンズの逆転勝利。ともに相手の「看板」を叩いての勝利となっています。
 ところで試合後は伊東監督とカブレラ選手のインタビューがありましたが、一昨日の落合監督・立浪選手・谷繁選手らの「名古屋に戻ることがないかもしれない」に刺激されたのか、ともにかなり強気の談話を残していました。この意地の張り合いがどのような結果を生むのかも楽しみです。

 ところで、プロ野球ニュースを見ていたら、今日が10月19日という事もあり、近鉄バファローズの特集をしていました。まず1988年の川崎をやり、続いて1989年のブライアント選手の本塁打連発、最後は加藤哲郎投手(当時)のインタビュー、というありがちなパターンです。
 ところが、キャスターの平松氏は、放映されたインタビューでは加藤氏がそんな事は一言も言っていないにもかかわらず、「この後、『巨人はロッテより弱い』と言ったんですね。聞いていて私も怒りました」などと言っていました。実際にインタビュー映像があるのですから、本当にその発言があるのなら、そこも流せばいいのに、なぜわざわざ平松氏に「紹介」させたのでしょう(参考サイト)。
 別に平松氏に「報道者」としての節度や知性など期待はしていません。とはいえ、同じ元プロ野球選手相手なのですから、もう少し先輩としての愛情みたいなものがあってもいいのでは、と思いました。

2004年10月19日 23:54