2009年06月11日

日本新記録の1イニング15得点を目撃

 千葉マリンスタジアムに、19時26分以降に内野自由席に入ると、1,900円でビール一杯分の券がつく「726ビール付チケット」という企画があります。それが木曜日限定で値段が変わらずにビール二杯という「726Wビール付チケット」にバージョンアップされました。
 一連の騒動および不況の影響か、観客数は減っています。特に木曜日は減っているのだろうか、などと思いました。
 いずれにせよ、これを使えば会社帰りに球場に寄って実質700円で試合を見れます。というわけで、千葉-広島戦を観戦に行きました。

 試合開始から1時間経った19時15分くらいに海浜幕張駅に着いたのですが、この券の効果か、球場直行バスはすし詰めの満員でした。
 その時点で試合のほうは2対2。先発は清水直行投手と大竹投手で、2回に末永選手の2点二塁打で先制されるも、その裏、里崎選手の四球と今江選手の安打で1・2塁とし、早坂選手の2点適時三塁打で同点、という展開でした。
 球場に着いて券を買ったのが19時22分だったのですが、この時、ちょうど3回裏で千葉打線が攻撃中。大松選手の四球を足がかりに、橋本将選手とサブロー選手の連打で満塁とし、暴投で勝ち越し。さらに再び満塁から今江選手が3号満塁本塁打を放ち、7対2と差をつけたところでした。
 席についた時はちょうど4回表の攻撃が始まるときでした。もし普通に入っていれば満塁本塁打は見れたわけで、その時は、「普通に内野自由席をFC割引で買えば1,600円。900円をケチって満塁本塁打を見そびれた。損得的にどうなのか?」などと思っていました。
 援護をもらった清水直投手は4回から6回までを無走者で抑えます。しかし、二番手の小松投手に対し、打線は4回の2死1・2塁、5回の無死1塁を活かせず、追加点が入りません。
 あと、5回裏には試合前に募集していた「サラリーマン川柳」の優秀作が発表されていました。いずれも、「仕事帰りに野球を楽しむ」ではなく、「不況のため、減収だが球場に来ている」という悲壮感あふれるものばかりでした。

 そして迎えた6回裏、先頭の福浦選手が流し打ちで安打を放ちますが、続く大松選手は三塁フライでアウトになります。続く井口選手も打ち上げますが、打球は左翼と中堅と内野のちょうど中間地点に。福浦選手は安打になることを見越しており、1・3塁となります。
 ここで五番指名打者で入っていた橋本将選手が一・二塁間を抜き、久々の猛打賞となる打点を挙げます。さらに、サブロー選手が四球を選んで満塁としたところで小松投手は降板。三番手にはドーマン投手が上がりました。
 このちょっと前に、4年前に偶然にも三日連続で一緒に観戦した人と「再会」しました。その人は広島の状況に詳しく、「ドーマン投手は制球が悪いから、満塁で出すのは危険だ」と言っていました。
 その「予言」通り、ドーマン投手はボールが先行。押し出しを恐れて置きにいったところを里崎選手、さらには前の回から守備で入っていたランビン選手が連続適時打し、この時点で二桁得点となりました。
 さらに今江選手が押し出しを選ぶと、早坂選手は死球で連続押し出しに。さらに福浦選手が適時打を放ち、ドーマン投手は1死も取れずに降板となりました。
 四番手には森投手が上がりますが、勢いを止めることはできません。まず、この回ここまで唯一のアウトを取られている大松選手が2点適時二塁打を放ちます。結果的には、これがこの回唯一の長打でした。
 これで15対2と大差になった事もあり、井口選手はお役ご免で代打に塀内選手が。福浦選手にも堀選手が代走で出ます。その塀内選手が2点適時打を放つと、続く橋本将選手がこの回2本目、この試合4本目の安打で続きます。そしてサブロー選手と里崎選手が連続で二遊間を抜く適時打を放ちます。いずれも、内野手が取れるか、という当たりでしたが、もう完全に勢いが止まりません。これで10打数連続安打となり、日本タイ記録となりました。
 そしてランビン選手が死球で出て満塁とし、打席には今江選手が。併殺さえなければ「打者二巡」という場面で遊ゴロを放ちます。一瞬、「ダメだったか」と思ったのですが、二塁への送球がそれてオールセーフになります。
 ここで打者二巡となり、代打で田中雅彦選手が打席に入ると、右翼席からは「あと1点」コールが。試合中によく調べるものです。そして、田中雅選手は犠飛を放ち、1イニング14得点の日本記録を達成。同時に、井口選手から続いていた連続出塁が15でやっと止まりました。
 そして打席には先ほど代走で出た堀選手が。代走の選手が打席に入ったのを生で見たのは初めてです。何と呼ばれるかと楽しみにしていたのですが、「二番、堀」と肩書きはありませんでした。
 その堀選手が「代走適時打」を放ってついに1イニング15得点に。続く大松選手が倒れてやっと攻撃が終わりました。大松選手はこの回だけで三度打席に立ち、2回アウトになると同時に2点適時打を放った事になります。

(15点が入ったスコアボード)
 清水直投手は球数が少ないこともあり、9回のマウンドに上がります。結局、106球を投げて6安打2四球2失点完投でした。席の近くにスコアボードがあるので「記念撮影」をしたのですが、同じ事を考えている人が多く、なかなかいい写真は撮れませんでした。まあ、私も誰かの邪魔をしていた可能性が高いのでお互い様ですが・・・。

 これでチームは今季対広島初勝利。通算戦績は1勝3敗で、得失点差はプラス15という結果になりました。観客数は1万8千7百人ほどでした。
 試合終了後は球場前でマスコットが勢揃い。珍しく遠征に来ていた、広島のマスコット「スラィリー」の前に、記念写真を求める長蛇の列ができていました。

2009年06月11日 23:54