2008年12月10日

黄昏の職場

 二ヶ月半後の終了が決まっている事業所に行きました。そこには何とも言えない物寂しい雰囲気が漂っていました。聞こえてくる会話の内容は、どこで忘年会をやって何を食べるか、という話題が八割くらいを占めていました。しかも、その店というのが、典型的な「安かろう悪かろう」の店なので、より物寂しさが増幅します。
 その中に、たまに仕事の話も入るのですが、当然とはいえ、前向きな話は出てきません。まあ、これも仕方ないところでしょう。
 自分も、かつて二度ほど、部署の終了という経験をしたことがあります。二度目の時は、それにあわせて退職したので、終了自体は許し難い事でしたが、ある程度は割り切る事ができました。

 しかし、一度目の時は、初めての経験だったうえに、部署廃止後の扱いがあからさまに左遷だった事などもあり、かなり暗い気分になっていました。もう12年前の事でしたが、当時の事は鮮明に覚えています。そのため、今日の仕事では、その事を思い出しました。そして、「当時の自分をはたから見れば、彼らのようだったのだろうか」などとも思いました。
 ただ、その12年前の自分については、その後、いろいろな事がありました。結果的にそれがきっかけとなり、個人的には自分にとって最も大切と言っていい出会いがありました。また、仕事においても、その左遷時期に学んだ事が、その後の大きな糧になっています。
 というわけで、今日出会ったその事業所の人たちについても、ぜひとも今回の件がいい転機になってほしいものだ、と強く思いました。
 もっとも、このような経済情勢ですから、他人事と傍観してばかりはいられません。「三度目の経験」をしないように、自分も頑張らねば、と改めて思いました。

2008年12月10日 23:53