2007年11月24日

現状逃避

 作業中に足をぶつけました。台車に巻き込んだような感じで、一瞬痛みも走りました。
 本来なら、すぐに靴を脱いで状況を確認しなければならないはずです。ところが、「まだ作業中だし、怪我が判明したら手当てしなければならない。ならば、終わるまで確認するのは待とう」という考えが浮かんできました。
 冷静に考えれば、怪我していながら作業を続けたら、さらに悪化する危険性があります。したがって、ありえない考え方なのですが、なぜかその時はそう思ってしまったのです。

 もっとも、このような、現実の危険から目を背ける、というのは私に限ったことではありません。第二次大戦末期の大日本帝国政府が代表例ですが、ちょっと自分の足元を確認すれば済むのに、そこから目を背けて悲惨な結果になったというのは、無数に発生しています。
 そのようなニュースや歴史的事例を見る度に、「なぜそこで冷静に現状を認識しないのだ」と思っていたのですが、いざ我が身に降りかかると、同様の事をしてしまったわけです。
 やはり、人間というのは、嫌なことから目をそむけようとする本能があるのだろうか、と思いました。もっとも、致命的な失敗を防ぐためには、その「本能」をいかに制御して現状を認識する必要があるわけです。
 ちょっとした事故でしたが、思わぬところで自分の欠点と対策を認識することができました。

2007年11月24日 01:39