2007年03月28日

9回に勝ち越して今季初勝利

[ 野球 ]

 所沢のライオンズ対マリーンズはグラマン投手と成瀬投手が先発。成瀬投手は右打者を並べたライオンズ打線に対し、右方向へ詰まった飛球を打たせるなど、キレのある球で抑え、3回まで1四球のみの投球を見せます。
 一方、左のグラマン投手相手に、1番に渡辺正人選手、2番に福浦選手という打順を組んだマリーンズですが、2回に先頭のズレータ選手・続くベニー選手が連続四球を選び、竹原選手の犠打で2・3塁と無安打で先制機を作ります。しかし、ここからグラマン投手の投球が冴え、今江選手・青野選手がともに落ちる球に連続三振を喫してしまいます。

 成瀬投手は5回に先頭の和田選手に初安打を喫すると、四球二つで満塁とします。しかし、続く昨年、スタメン時に高勝率を誇った佐藤選手を打ち取り、無失点で序盤を切り抜けます。
 直後の6回、この回先頭の渡辺正選手が、起用に応えて安打を放ちます。続く福浦選手が死球で1・2塁とすると、3番に入った里崎選手が犠打を決め、ズレータ選手四球の後、ベニー選手があわや中越という当たりを放ちます。これは佐藤選手の好捕に阻まれます。しかし、犠飛には十分な当たりで、マリーンズが4試合目にして今季初の先制点を挙げました。
 しかしその裏、成瀬投手は連打で無死1・3塁とされ、カブレラ選手の併殺の間に1点を返され、追いつかれました。
 7回は抑えた成瀬投手ですが、8回にも先頭打者に安打されて犠打で進まれます。ここまで5安打3四球7奪三振1失点でしたが、ここは右が続くこともあり、薮田投手が登板。中島選手とカブレラ選手を打ち取り、同点のまま最終回を迎えます。
 8回までグラマン投手の前に2安打に抑えられていたマリーンズ打線ですが、9回、先頭のズレータ選手がこの試合3つ目の四球を選びます。グラマン投手はズレータ選手には勝負を避けるような雰囲気が多々ありました。
 ここでライオンズは同点ながら抑えの小野寺投手を起用。しかし、これが誤算で、ベニー選手が初球を安打し、さらに暴投で2・3塁となります。そして1死後、今江選手が詰まりながらも中前に落とし、ついにマリーンズが勝ち越します。さらに、ここで、左の先発と言うことで4戦目にして初めてスタメンから外れた大松選手が代打で登場。見事に右中間を抜いて二日連続の適時打を放ち、もう1点を追加しました。
 その裏は当然ながら小林雅英投手が登板。開幕から好調の和田選手・GG佐藤選手を抑え、最後は代打の栗山選手を空振りの三振に仕留めました。
 これで3対1でマリーンズが今季初勝利を挙げています。好投の成瀬投手に勝ちがつかなかったのは残念でしたが、この調子が続けば、今後、二桁くらい勝てそうな感じかと思いました。観客数は1万4百人ほどでした。

 大阪のファイターズ対合併球団は平野佳投手と八木投手の二年目対決。昨日同様、ラロッカ選手とセギノール選手が本塁打を放ちますが、今日はラロッカ選手がソロなのに対し、セギノール選手は3ラン。その差が出てファイターズが2点をリードします。その後、合併球団はローズ選手の適時打で1点差に迫りますが、8回は武田久投手、9回は今季初登板となるマイケル中村投手が抑え、ファイターズが3対2で逃げ切り、こちらも今季初勝利を挙げています。観客数は8千2百人ほどでした。
 福岡のホークス対イーグルスは杉内投手と松崎投手が先発。指を痛めた林恩宇投手の代役のような形で先発がまわってきた松崎投手ですが、3回まではホークス打線を無得点に抑えます。しかし4回に先頭の小久保選手にホークス復帰後初の本塁打を喫すると、そこから崩れ、大村選手にも適時打を放たれ、満塁として降板。ここで二番手の川岸投手が多村選手に走者一掃の適時二塁打を打たれ、一気にホークスが5点を先制します。
 一方、杉内投手はイーグルス打線を押さえ込みます。2年目で初登場初スタメンの大広選手と、新人の嶋選手にともにプロ初打席初安打を献上しますが、それを含めて5安打無四球でイーグルスを完封。打線も終盤に追加点を挙げ、9対0で完勝しています。
 お立ち台には杉内投手・復帰第1号とともに、本日誕生日の多村選手が早くも二度目の登場。今年の目標として「ケガしないで一年出る」と言っていました。また、小久保選手は「明日は超高校級の田中登板するから観戦に来て下さい」と相手チームの選手を商材(?)に営業していました。観客数は2万8千1百人ほどでした。

 ところで、今日、コミッショナー代行が会見し、今年からの「希望枠」廃止を決めた事を発表しました。これまで、奇論・珍論を繰り広げて反発し続けていた読売球団が、渋々ながら折れた直後の発表です。
 過去の経緯からして、ドラフト制度は12球団の意見が一致しないと変更できない、という事はないと思われます。となると、この「コミッショナー代行決定」がなされたのは、コミッショナー代行の意思でない事は明白です。
 今回は、結果的にある程度まともな形にはなりました。とはいえ、このような形で制度が決まる事はどうかと思われます。
 NPBの謳い文句に「全ては歓声のために」というものがあります。しかしながら、コミッショナー代行の頭の中は「全ては読売のために」である、という事を改めて認識させられました。

2007年03月28日 23:16