2006年05月04日

69年組のソロ2本と好継投で勝利

[ 野球 ]

 福岡のホークス対マリーンズは倉野投手と小林宏之投手が先発。倉野投手は今季初登板です。
 1回裏、先頭の大村選手がいきなり内野安打を放って盗塁。そして1死2塁からここのところ不調のカブレラ選手が右前に弾き返し、あっさり先制されます。
 しかし直後の2回表、調子を戻しつつある先頭のフランコ選手が右翼席に今季2号となるソロを放ち、同点に追いつきます。続くパスクチ選手も安打しましたが、大松選手の打席でエンドランをかけたところ、いい当たりながら右翼手正面のライナーになり併殺で、逆転には至りませんでした。
 そして3回は簡単に2死になりますが、ここで前の打席でも安打を放った堀選手が左翼席最前列に3号ソロを放って勝ち越します。

 小林宏投手は初回こそ失点しましたが、そこからは前回同様の完璧に近い投球。2回から5回まで走者を一人も出しません。そして6回1死から大村選手に一塁線を抜かれかけますが、これを福浦選手が好捕して内野安打止まりに。そして続く川崎選手を併殺に打ち取ります。一方の倉野投手も、ソロ2本を含めて7回途中まで5安打1四球。昨日同様に投手戦となります。
 そして7回に先頭のフランコ選手に久々の安打が出るなど1死1塁となると、ここから両チーム継投合戦になります。まず、大松選手には篠原投手が登板。マリーンズもサブロー選手を代打に出しますが、抑えられます。続いて新人ながら7ホールドの藤岡投手が登板して、この回、結局0点に終わります。
 その裏、ここまで3安打無四球の小林宏投手ですが、1死後に松中選手に、あと1メートル高ければ本塁打、という二塁打を打たれます。続くズレータ選手は三遊間に。しかし昨日同様、西岡選手が好捕して2死2塁となります。ここで打席は柴原選手。この展開は昨日6回に失点したときと非常に似た状況です。それもあるのかベンチはここで藤田投手を投入。これが成功し、柴原選手を三球三振で斬って取ります。
 打線は8回に藤岡投手を攻めて2死満塁とし、2安打のフランコ選手が打席に。ここで代った三瀬投手に対し、1・2塁間を抜いたかと思われる当たりを放ちますが、二塁の本間選手が好捕し、追加点は入りません。
 そして8回にマリーンズは藪田投手をマウンドに。対するホークスは先ほど好捕の本間選手に代打で森本選手を送ります。この「2対1で負けている8回に、直前に好守備をした選手に代打を出す」というのは、昨年のプレーオフ5戦と非常によく似た展開。それだけに嫌な雰囲気もあったのですが、ここは藪田投手が三人を完璧に抑えます。
 そして9回裏は小林雅英投手が登板。一番から始まる打線でしたが、これを今季2度目となる三者凡退で完璧に抑え、11セーブ目を挙げました。
 今季、WBC疲れのせいか、藤田投手と藪田投手が今ひとつ冴えない事が多かったのですが、今日は小林雅投手を含めた三人が完璧な投球。継投陣も昨年のいい形に戻りつつあるようです。
 というわけで、安定した投手陣と、1969年生まれのベテラン二人の一発でマリーンズが勝ち、1日で貯金4および2位に復帰しました。小林宏投手は2戦2勝です。観客数は3万4千2百人ほどでした。

 大阪ドームの合併球団対イーグルスは吉井投手と愛敬投手が先発。2回に先頭のフェルナンデス選手が安打で出ると、意表をつく盗塁。これが日高選手の悪送球を誘って3塁に到達します。この好機に山崎武選手の適時打でイーグルスが先制。さらに3回から7回まで高須選手の適時打や鉄平選手の2号ソロなどで毎回追加点を挙げます。
 一方、プロ2度目の先発となった愛敬投手は4回に1点を取られたものの、8回まで5安打無四球と好投します。そしてプロ初完投勝利のかかった9回裏、3・4番を相手に簡単に2死を取り、「あと一人」としますが、そこから4連打を喫して2点を失い、降板します。続く福盛投手も阿部真選手に適時打を打たれて1点差となりますが、最後は早川選手を三振に打ち取って試合終了。イーグルスが5対4で逃げ切りました。
 愛敬投手は2勝目で無敗記録を106に伸ばしています。これでイーグルスは今季2度目のカード勝ち越し。連戦前に合併球団の中村監督が「ここからは確実に勝たねば」みたいな事を言っていましたが、返り討ちにあった形になりました。観客数は2万8千8百人ほどでした。
 札幌のファイターズ対ライオンズは橋本投手と宮越投手が先発。初回に1死3塁から小笠原選手の4号2ランでファイターズが先制。さらに6回には小笠原選手の適時打、7回には田中幸選手の安打に失策が重なって4点目を挙げます。
 橋本投手は7回まで3安打無失点でしたが、8回に四球を出したところで降板。その後、失策もあって1点を返されます。そして9回から登板のマイケル中村投手は代打攻勢の前にいきなり連打され、一発同点の場面となりますが、次の高木選手の当たりはボテボテながら「これしかない」という位置の二塁ベース真っ正面で併殺に。続く赤田選手も凡退してファイターズが4対1で勝ちました。ファイターズは今季の札幌ドームでのライオンズ戦6戦目にして初勝利となっています。観客数は2万5千1百人ほどでした。

 神宮のスワローズ対カープはゴンザレス投手と佐々岡投手が先発。3回にカープが新井選手の4号ソロで先制します。一方、今季好調の佐々岡投手は6回を投げて3安打無四球とスワローズ打線を抑えます。7回にスワローズは五十嵐投手を送りますが、死球と四球で無死1・2塁で降板。そして内野安打二つでカープが追加点を挙げます。そしてさらに無死満塁で新井選手の打球は三塁ベース上に弾むゴロに。これを岩村選手が捕球して、あえて三塁ベースを踏まずにバックホームしてさらに一塁転送。5-2-3の併殺になったかに見えましたが、三塁塁審は岩村選手がベースを踏んで二塁走者がアウトになったため本塁はタッチプレーと判定し、3点目が入ります。さらに栗原選手にも適時打が出てカープが4対0としました。
 一方、カープ投手陣は7回から林投手・永川投手・ベイル投手の継投で、スワローズ打線を計5安打無四球の完封リレー。これでスワローズを抜いて4位に浮上しています。また、佐々岡投手は先発での100勝目を達成。江夏投手以来史上二人目の「先発100勝・100セーブ」の記録を樹立しています。観客数は2万8千5百人ほどでした。
 名古屋のドラゴンズ対ベイスターズはマルティネス投手と高宮投手が先発。序盤は投手戦で、特にマルティネス投手は5回まで走者を一人も出しません。ところが6回に先頭の吉村選手が本塁打を放ち、初安打が先制となりました。しかしその裏、ウッズ選手の二塁打で即座に追いつき、さらに英智選手に二日連続の勝ち越し2点適時打が出てドラゴンズが3対1とします。結局、マルティネス投手は7回を投げて1安打1四球でした。さらに8回も平井投手が3人で抑えます。
 その裏、ベイスターズの2番手は、移籍したばかりの山北投手。2004年以来のナゴヤドームのマウンドに立ちます。しかし、緊張したのか、福留選手のストレートの四球を出し、さらにウッズ選手の時に暴投。そしてウッズ選手は中飛に打ち取ったものの、野手が「お見合い」をして安打にされ、ここで降板となってしまいました。今日の中継は名古屋の局がやっているのですが、解説氏もアナウンサー氏も完全に一昨年までドラゴンズにいた山北投手びいき。「本来はこんな投手ではないのですが」とか「ブルペンでは牛島監督も褒めていた」などとかばっていました。このあたり、山北投手の人柄もあるのでしょうか。
 結局後続は木塚投手が抑えて追加点はなりませんでしたが、9回は岩瀬投手が石井選手に二塁打されたものの後は抑えて10セーブ目。3対1でドラゴンズが勝ちました。結局ベイスターズは2安打しかできませんでした。観客数は3万7千7百人ほどでした。

 唯一ナイターの甲子園のタイガース対読売は杉山投手と上原投手が先発。初回にタイガースが今岡選手の左翼フェンス直撃の2点適時二塁打で先制します。一方、杉山投手は4回まで1安打に読売打線を抑えますが、5回に2死1塁から先日読売に入団して本日初登場の小関選手に安打され、さらに上原投手・清水選手の連続適時打で同点となります。
 ところがその裏、1死をとったところで上原投手が前の回の走塁で足を痛めた関係で突如降板します。すると直後の6回表、今度は杉山投手が四球を二つ出したところで指の豆をつぶして降板。両先発投手がともに急な怪我で降板という珍事になります。しかし、緊急登板の能見投手が危機を作りますが好投。6・7回とも満塁とされますが、ともに凌ぎます。続く藤川投手も8・9回を1安打で抑えます。また、対する読売投手陣も緊急登板の久保投手、さらには林投手がこちらも走者を出しながら抑え、2対2のまま延長になります。
 10回表、タイガースは久保田投手が安打されるも、併殺で切り抜けて無失点。その裏、読売のマウンドには前の回から投げている新人の福田投手。9回は0点に抑えられますが、10回裏、5番に入っている先頭の久保田投手が2-3から四球を選びます。さらに続く浜中選手の打席で暴投があり、何もしないでサヨナラの走者が2塁に進みます。しかし福田投手も踏ん張り、浜中選手・鳥谷選手を打ち取ります。そして矢野選手も三塁ゴロに打ち取りますが、この打球が何とベースに当たって三塁手の頭を越えてサヨナラ安打に。3対2でタイガースが勝ちました。
 これでタイガースはこのカード勝ち越し。首位読売とのゲーム差も3.5に戻しています。ちなみに読売と2位ドラゴンズは2ゲーム差。独走だのV9時以上だのと言われていた割には、たいして差がありません。昨年同様、交流戦でまたいろいろ順位が動くのでしょうか。なお、観客数は4万8千5百人ほどでした。

 ところで、今日はジャイアンツ球場で行われたイースタンの読売対マリーンズ戦の中継もあったので、そちらも見ていました。先発は辻内投手と黒木投手。開幕直後に肩を痛めた黒木投手は、二軍で二度目の先発です。その黒木投手、2回に安打と四球二つで満塁とし、犠飛と適時打で2点を先制されますが、後は走者は出しながらも抑えます。一方、打線は最初の一巡まで辻内投手に完璧に抑えられますが、4回、新人ながら4割を維持している根元選手が四球を選び、続く林孝選手が2ランを放って同点となります。
 そのまま同点でむかえた9回表、満塁からここまで昨年に比べると調子の出ない竹原選手が一二塁間に打球を放ちます。二塁手が飛びついたもののわずかに及ばず、さらに中堅手もこの打球を捕れず、打球はフェンスに達する適時三塁打に。その裏は神田投手が抑え、5対2でマリーンズ二軍が勝利をおさめています。黒木投手と大型新人の辻内投手の投げ合いという事もあり、観客数はこの球場での新記録となる2千9百人ほどでした。

2006年05月04日 23:29