2006年03月23日

階段の記憶

 かつて通っていた高校の近くに行く用事がありました。目的地は、高校時代、帰りに神保町書店街に寄るとき使ったバス停(現在は廃線)の近くです。高校からそのバス停に行く際に大通りを渡るのですが、そこには横断歩道がなく、地下鉄の駅の出入り口を経由してそのバス停まで行ったものでした。
 その「懐かしの場所」に今日は地下鉄で行きました。改札を出たところは、高校時代にさんざん通り過ぎたはずなのですが、全然覚えていません。ちょっと迷いながら、目的の階段のところにたどりつきました。
 ところが、階段を上りだした瞬間、高校時代の記憶が甦りました。階段の狭さ、出口の外に見える風景など、はっきり覚えています。最後に使ってから18年以上たっているのにです。我ながら、「記憶」の構造の不思議さに驚きました。
 ちなみに、かつて使っていたバス停は、当然ながら完全に撤去されて跡形もありませんでした。また、建物は基本的にはあまり変わっていなかったように思えました。しかし、それらの1階に、当時はなかったコンビニやマクドナルドといったチェーン店が少なからず入っていました。その派手な看板のおかげで、町の雰囲気はかなり変わったように感じました。

2006年03月23日 23:05