2005年10月15日

「あと1回」から大逆転負け

[ 野球 ]

 マリーンズの2連勝でむかえたプレーオフ第3戦。今日はマリンスタジアムの「パブリックビューイング」に行きました。当初、入口を一つしか開放しなかったため、球場を一周する列ができていました。
 というわけで、一回りして入場。もっとも、その時はさすがに別の入口も開いていました。そして天気が悪い事もあり、2階席バックネット裏の屋根の下の所に。今季、ここまで26回マリンに行きましたが、半分以上はこの辺りでで見ています。その「いつもの席」で優勝を見届けようと思っていました。なお、マリンスタジアムは画面の見えない外野席を除いてほぼ満席。最終的には2万人近くの人が集まったそうです。
 その中で、三塁側2階席の一角に数人のホークスファンがいて、旗をかかげ、メガホンを振って応援していました。「敵地」でしかもチームが絶対的に不利な中、それを敢行するのはかなりの熱意が必要でしょう。「敵ながらあっぱれ」と言ったところでしょうか。

 先発は新垣投手と渡辺俊介投手。背水の陣のホークスはバティスタ選手を外すなど、渡辺俊投手との相性を重視したスタメンを組みます。しかし、渡辺俊投手は、抜擢された柴原選手に2安打されますが、後半戦でよくある「安打はされるけど、得点はされない」というパターンでホークス打線を抑えます。
 一方、打線は2回まで走者が出ませんでしたが、3回に先頭の李選手が安打し、続く今江選手の安打で無死1・3塁に。そして橋本選手の深い2塁ゴロで先制します。さらに、西岡選手も安打でつなぎ、福浦選手に適時打が出て、2点目を奪います。
 渡辺俊投手は4回に先頭のズレータ選手にフェンス直撃の二塁打を打たれ、1死後に安打されて1・3塁とされますが、後続を抑えます。7回まで7安打1四球で119球を投げながら、無失点に抑えました。
 4回以降、新垣投手に2安打に抑えられていたマリーンズ打線ですが、8回に1死から西岡選手が安打で出塁し、さらに盗塁。続く堀選手が四球を選んで1・2塁とします。ここで先ほど適時打の福浦選手が、一塁線を抜く適時二塁打。二人が帰って、大きな追加点が入り4対0となりました。

 そして8回は薮田投手が三人で抑え、いよいよ4点差で9回裏に入ります。マリーンズは当然ながら小林雅英投手が登板。プレーオフは4連続セーブでしかもホークス相手には出塁すら許していません。ところが先頭のカブレラ選手はバントみたいな普段と違う構えで打席に立ちます。これに調子を狂わされたのか、小林雅投手はボールを先行した上、安打を許してしまいます。しかし、続く代打バティスタ選手は打ち取り、さらに代打の大道選手にもボテボテのゴロを打たせます。ところが、これが内野安打になり、しかも送球がそれて1・3塁に。そして、途中出場の大村選手の適時打で1点を返されます。
 さらに川崎選手の安打で満塁となり、この回三人目の代打・荒金選手が登場。普段は守備固めや代走が多い選手ですが、ここは中前に返されて、1点差とされてしまいます。
 続く宮地選手は一塁ゴロに抑え、ついに「優勝まであと一人」に。しかし、続く松中選手を敬遠した事もあり、マリンスタジアムも「優勝直前」という雰囲気になりません。そして、小林雅投手は、ズレータ選手になんとストレートの四球。まさかの同点になってしまいました。
 ここ三試合、完璧な投球で「今季最高の状態をここに持ってきたのか」と思っていたのですが、優勝の重圧で普段の調子が出せなかったのでしょうか。前回書いたように、前の試合では今季初の「3試合連続三者凡退」を達成したのですが、今日はレギュラーシーズンにもなかった「一挙4失点」を達成してしまいました。
 続くサヨナラの危機ではカブレラ選手を抑えたものの、こうなるとホークスペース。10回表に2死から西岡選手が安打して、さらに連続で盗塁を決めますが、堀選手が倒れます。
 そしてその裏、五番手の小野投手からバティスタ選手が安打し、犠打で進塁。そして大村選手が安打でつないで1・3塁から、川崎選手がサヨナラ打を放ち、試合が終わりました。皮肉にもスタメンを外されたバティスタ選手と大村選手がサヨナラを演出するという形になってしまいました。観客数は3万4千7百人ほどでした。
 というわけで、形の上では「あと一人」まで行きながら、そこから優勝がスルリと逃げてしまいました。これも「優勝の重み」というものなのでしょうか。明日こそは何とか決めてもらいたいものです。

2005年10月15日 23:51