2005年07月19日

クルーン投手、161キロを投げる

[ 野球 ]

 札幌のファイターズ対マリーンズ戦はダルビッシュ投手と小林宏之投手が先発。初回、先頭の小坂選手が安打で出塁して盗塁、西岡選手の内野ゴロが進塁打となり、1死3塁から福浦選手が適時打を放ってあっさり先制します。続く2回にも先頭の大塚選手が安打を放ち、すかさず盗塁しましたが、こちらは点になりませんでした。
 1ヶ月ほど勝星から見放されている小林宏投手ですが、今日は低めに球が集まり、4回までファイターズを2安打無失点に抑えます。ところが5回、2死1・3塁とし、打席には手に死球を受けて退場した新庄選手に代わった上田選手。先週、一軍に初登録されて今季まだ安打のなかった上田選手ですが、ここで同点適時打を放ちました。

 6・7回の得点機を逸するなどダルビッシュ投手に要所を締められて雰囲気が悪くなりかけていたマリーンズ打線ですが、8回、先頭のフランコ選手が二塁打で出塁します。そして続く大塚選手が昨日に続く適時打を放ち、勝ち越しました。しかし、さらに作った1死満塁の好機は、西岡選手・福浦選手がトーマス投手に抑えられ、三者残塁となりました。
 そして8回1死で小林宏投手が勝利投手の権利を得たまま降板。昨日失敗した藤田投手が小笠原選手を抑え、薮田投手も安打をされたものの次を抑え、ともにホールドを挙げて9回を迎えます。
 その9回、先頭の李選手の代打・初芝選手が二塁打を放ち、ダメ押し点の好機を作りますが、後続がなく、昨日同様、1点差で9回裏を迎える事になりました。
 マリーンズは当然ながら小林雅英投手が登板。昨日と違い、下位打線なので一発はないと思ったのですが、2死無走者から八番の稲葉選手に同点ソロをバックスクリーンに打ち込まれ、2試合連続のセーブ失敗となってしまいました。
 そしてこのカード3戦連続の延長となった10回表、ファイターズは8回から無失点だった左のトーマス投手から右の橋本義隆投手に代えます。打席には左の橋本将選手。無失点に抑えている左投手を左打者の打席で右投手に代えるという珍しい采配です。解説の光山氏も「トーマス投手続投では?」と言っていました。そして光山氏の危惧が当たり、橋本将選手がバックスクリーンに第5号ソロを打って勝ち越します。そして気落ちした橋本義隆投手に対し、続く今江選手も左翼ポール際にこれまた5号ソロ。一挙に2点を勝ち越しました。
 実は昨日からヒルマン監督のお母さんが危篤となり緊急帰国、白井ヘッドコーチが指揮をとっていました。当然、継投についてはブラウン投手コーチの判断で決めると思うのですが、意志の疎通に行き違いがあったのかもしれない、と思いました。というのもこの場面、左のトーマス投手が続投すれば、右の里崎選手が出るのが今季のマリーンズの「定跡」です。おそらくブラウンコーチもそれを読んでいたでしょう。ならばそこで右の里崎選手にあわせて右の橋本義隆投手を出す、というのもこれまたよくある話です。その作戦を伝達する際に、「里崎選手が代打で出れば」の一言が伝わらず、白井代行が橋本義隆投手への交替を告げてしまったのではないでしょうか。まあ、あくまでも素人による想像でしかないのですが・・・。
 とにもかくにも、今月に入ってからファイターズ戦4度目の延長での勝ち越しを果たします。その裏、小林雅投手は2死を取り、昨日同点本塁打を打たれた小笠原選手が打席に。しかし、ライトライナーに打ち取り、逃げ切りました。小林雅投手は不本意極まりない「二日連続勝利投手」となっています。これでマリーンズは6月14日以来、1ヶ月ぶりの連勝を達成しています。観客数は1万5千4百人ほどでした。

 福岡のホークス対イーグルスは杉内投手とホッジス投手が先発。初回に2死満塁から宮地選手・カブレラ選手の連続適時打でホークスが4点を先制。その後イーグルスも反撃しますが、6対4でむかえた8回にホークスがスクイズでダメ押し点を挙げ、最後は馬原投手が1死1・2塁から礒部選手・沖原選手を抑え、逃げ切っています。イーグルスはオールスターまで、ついに「ホームユニのホークス」に勝てませんでした。観客数は2万9千7百人ほどでした。
 所沢のライオンズ対合併球団は涌井投手と川越投手が先発。久々に好投した涌井投手ですが、今日は援護がありません。5回途中で無失点の川越投手を降板させ、最近絶好調の中継陣を投入する合併球団にライオンズ打線は5安打に抑えられます。そして6回に北川選手の2ランで先制。9回にも追加点を挙げ、最後は大久保投手が3人で抑えてリーグ2位となる17セーブ目を挙げています。観客数は9千人ほどでした。

 甲子園のタイガース対ベイスターズは井川投手と三浦投手のエース対決。5回まで両チームあわせて5安打という期待にたがわぬ投手戦となります。しかし6回表に失策がらみで走者が3塁に進み、井川投手の暴投でベイスターズが先制します。さらに2死1塁から内川選手が安打を放つと、スペンサー選手の三塁送球が暴投に。しかし、井川投手がピッタリの所にカバーしており、本塁をついた走者を刺しました。
 前回、完封した三浦投手は6回まで無失点で通算15イニング連続無失点。しかし、7回に2死満塁とし、2-3から投げた落ちる球に赤星選手のバットが止まって押し出しに。これでタイガースが同点に追いつきます。
 その後は、タイガースは8回から「いつもの三人」が、一方、ベイスターズは三浦投手が9回まで投げた後、川村投手が登板します。この継投陣がいずれも好投し、1対1のまま、12回裏になりました。
 勝ちのなくなったベイスターズですがここは当然クルーン投手が登板。1死から代打の林選手に0-2から159キロを連発しますが、いずれもボールとなり、サヨナラの走者を出します。続く赤星選手の初球も159キロとなり、3球連続。そして2-1からもう一球159キロを投げます。「これだけポンポン159キロを投げてもなかなかあと1キロ速くならないんだな」などと思って見ていたら、6球目に何と161キロが出ました。赤星選手はその球はファウルにしましたが、続く141キロのフォークを見逃し三振。これも「緩急」と言うのでしょうか。そして続く鳥谷選手の初球に160キロを出した後、159キロで打ち取り、1対1で引き分けとなりました。観客数は4万5千4百人ほどでした。
 かつての伊良部投手の158キロも中継で見た記憶がありますし、山口投手の158キロも中継で見ています。五十嵐投手の158キロは見れませんでしたが、クルーン投手の159キロは見ました。そして今日の161キロも中継で見れたのですから、自分は速球記録に関してはかなり運がいいようです。

 ナゴヤドームのドラゴンズ対カープはマルティネス投手とデイビー投手が先発。カープが先制しますが、ウッズ選手の適時打で追いついたドラゴンズが、8回に井端選手の再三の好走塁が生きて立浪選手に決勝犠飛が出ます。そして9回は岩瀬投手が抑えました。デイビー投手は2試合連続2失点完投と好投しながら2連敗となっています。観客数は2万4千2百人でした。
 神宮のスワローズ対読売は藤井投手と上原投手が先発。読売が初回に1点取りますが、2回に古田選手の昨日の最終打席から2打席連続となる2ランが出てスワローズが逆転します。その後は両投手が好投して終盤に。そして8回、2死2塁から、ラミレス選手の放った飛球が前進守備の外野の頭を越えて適時打に、さらに宮出選手の適時打も出ます。9回表に読売も2ランで1点差に迫りますが、最後は石井投手がなんとか抑え、4対3でスワローズが勝ちました。観客数は1万7千6百人ほどでした。

2005年07月19日 23:46