2005年07月06日

「あと一球」から逆転勝利

[ 野球 ]

 東京ドームのファイターズ対マリーンズは金村投手と小野投手が先発。初回、内野安打で出た坪井選手に盗塁と悪送球と暴投で生還され、さらに新庄選手の2ランで3点を先制されます。しかし、小野投手は2回から5回までも毎回安打を打たれますが、2併殺などで追加点を許しません。
 一方、前回やられた金村投手に対し、5回まで2安打に抑えられたマリーンズ打線ですが、6回に四球と安打で無死1・2塁。西岡選手がバント失敗で走者が入れ替わるも、堀選手が安打でつなぎ、福浦選手が押し出しを選んで1点返します。しかし、ベニー選手が併殺に倒れ、1点止まりに。続く7回は無死満塁としますが、サブロー選手のゴロで本塁封殺、さらに今江選手がこの試合チーム4度目、本人も2度目という併殺打を放ち、この好機も生かせません。しかし、今江選手は一塁にヘッドスライディング。ここのところチームにやや淡白さがあるだけに、印象に残るプレーでした。

 小野投手も5回から8回まで無安打と、段々と調子を上げていきます。しかし、8回表は1番からの攻撃を三者凡退に抑えられるなど援護がなく、3対1のまま9回表に。この時点でまだ100球を越えていなかった金村投手がそのままマウンドに上がります。そしてあっさり2死を取られて「あと一人」に。しかし、続く里崎選手が初球をバットを折りながら中前に運びます。
 続く李選手は、この三連戦、最初の打席で特大本塁打を放った後はここまで1四球のみの無安打。初球、解説者が「甘い」と言った球を見逃し、2球目ボールの後、落ちる球を空振りして2-1と「あと一球」になります。しかし、次の球をファウルしてむかえた5球目、先ほど空振りしたのと同じような落ちる球でしたが、わずかに高かったようで、李選手は体勢を崩しながら右翼席中段に起死回生の同点第19号2ランを打ち込みました。
 その裏は藤田投手と薮田投手で抑え、このカード2度目の延長戦に。ファイターズはいきなり横山投手を投入しますが、先ほどヘッドスライディングの今江選手が二塁打で出塁します。続く西岡選手のバントはまたまた失敗で投手正面に。しかし、横山投手の送球がそれてオールセーフの無死1・3塁となります。続く堀選手が歩いてこの試合3度目の満塁に。ここで福浦選手の当たりは投手脇のゴロとなりますが、横山投手が取りきれずショートゴロとなり、勝ち越し点が入ります。結果論ですが、西岡選手が正しくバントをしていたら、「1死1・3塁から併殺」で終わっていたかもしれません。ある意味皮肉なものです。とはいえ、西岡選手の昨日に続く雑なプレイが帳消しになるとは思いませんが。
 これで気落ちした横山投手に対し、ベニー選手の適時二塁打が出てこの回3点。一昨日に続き、延長10回の勝ち越し点、という展開となりました。
 そしてその裏は小林雅英投手が登板。ボテボテのゴロで内野安打を許しましたが、後は3人で抑え、6月7日以来、約1ヶ月ぶりのセーブを挙げています。これで交流戦終了後初のカード勝ち越しとなりました。「3位マジック」は残り56試合で39となっています。観客数は1万4千8百人ほどでした。

 福岡ドームのホークス対イーグルスは斉藤投手と高村投手が先発。昨日に続いて今季初登板のベテラン投手を先発させたイーグルスですが、その高村投手が大炎上。3回までにホークスが12点を取り、あっさり試合が決まりました。その後、沖原選手の移籍後初となるソロなどでイーグルスも得点しますが、大砲と竹槍という感じ。ホークスは途中からズレータ選手を外して城島選手を一塁にまわす余裕の采配で、14対3と圧勝し、連勝を15に伸ばしました。これ34年ぶりとのことです。観客数は2万8千1百人ほどでした。
 大阪ドームの合併球団対ライオンズは萩原投手と河原投手が先発。ライオンズが先制しますが、5回に追いついた合併球団が6回に早川選手の代打適時打で勝ち越します。その後、ライオンズも反撃して1点差となりますが、最後は大久保投手が抑え、合併球団が逃げ切りました。
 ヒーローインタビューで早川選手はなぜか「大阪、最高バイ」と絶叫。関東生まれで大学・社会人と20代半ばまで関東にいたためか、関西歴5年ではまだまだ関西弁は習得できていないようです。ついでに言うと「関西」でなくて「大阪」と言うのは合併球団の基本概念上まずいと思うのですが・・・。ちなみに早川選手は昨年までブルーウェーブにいた選手です。打走守とも優れた選手だと期待しているのですが、「喋」はかなりの修行が必要なようです。観客数は1万1千8百人ほどでした。

 甲子園のタイガース対スワローズは福原投手と川島投手が先発。スワローズが1点先制しますが、4回に押し出しで追いついたタイガースが6回に金本選手のソロで勝ち越し。スワローズは8安打で1点、タイガースも11安打3四球で2点とともに拙攻でしたが、タイガースが逃げ切りました。1点差ですが珍しく藤川投手は温存しました。やっと余裕が出てきたのでしょうか。これでタイガースは5カード連続勝ち越しです。川島投手は先週は1失点、今日は2失点ながら援護に恵まれず、5連敗となっています。観客数は4万3千2百人ほどでした。
 広島のカープ対ベイスターズはデイビー投手と門倉投手が先発。ベイスターズが主導権を握りますが、カープが2回追いついて同点とし、むかえた9回裏に、末永選手の「野球を始めて初」というサヨナラ打が出て5対4でカープが勝ちました。観客数は7千6百人ほどでした。
 ナゴヤドームのドラゴンズ対読売は川上投手と上原投手のエース対決。期待にたがわぬ投手戦となりましたが、2対1でドラゴンズが勝っています。観客数は3万3千9百人でした。

2005年07月06日 23:44