6.画面表示の異常

 昨年暮れにマシンを新調した。我が家では嫁さんが絵をやる関係で、常に嫁さんの使うマシンのほうがハイスペックになる。そのため、それまで嫁さんが使っていたマシンが筆者用にと繰り下がってきた。
 買い換えた理由はそれまで筆者用に使っていたマシンのHDDがいかれたためだったので、モニタは購入せずに、それまでのを流用した。
 数ヶ月して、そのモニタが写らなくなった。我が家のパソコンは、モニタに電源を供給しないので、起動時にパソコンとモニタそれぞれの電源を入れる。しかしモニタのほうは省電力モードを示すランプがつくのみで画面を表示しないのだ。念のため、嫁さん用のモニタをつなげたところ、普通に写った。そこで、「これはモニタがいかれたに違いない。新しいのを買おう」と結論付け、早速購入した。
 この時点では、「前のモニタは15インチだったので、17インチに買い換えたかった。この故障は渡りに船だ」と喜んでいた。しかし、最初は普通に写ったものの、新しいモニタもしばらくして異常をきたすようになった。
 旧モニタ同様、電源ランプのところは省電力モードを表示する。何度か起動すると最後には正しく表示をするのだが、正しく表示するまでの時間は日ごとに増える一方である。この期におよんで初めて、「旧モニタの異常ではなかったらしい」という事に気づいた。

 最初に疑ったのは、画面表示関連のソフトウェアだった。OSをWindows98とRed Hat linuxのデュアルブートにしており、起動はlinuxによるOS選択の画面が立ち上がるようになっていた。そこで、linuxの画面設定に問題があるのかと思い、いろいろ調整したが、効果はなかった。
 他にもWindowsでの画面設定を変更したり、モニタやグラフィックボードのドライバを再インストールしてみたが、効果はなかった。そこで、linuxをアンインストールしてWindows98を再インストールし、購入時に近い状態に戻してみた。
 しかしなんら改善はなかった。ちなみに嫁さん用のモニタをつないでも同じ結果である。ここでやっと、「原因はパソコン本体にある」という結論に達することができた。

 画面表示の異常なのだから、普通に考えてビデオカードの異常であると思われる。ならばビデオカードを買い換えればいいのだろうが、場合によってはマザーボードの異常という恐れもありえる。もしそうだったらそこそこの値段のビデオカードが無駄になってしまうわけだが、その時はその時だ、と思い、ビデオカードを購入して差し替えた。
 「これでダメだったらどうしよう」と思いながらパソコンとモニタの電源を入れる。すると無事にモニタの電源が入り、画面も表示された。その後も何ら問題なく動作している。

 結果的には最初の異常発生時に、もう一台のモニタでは正常に画面が表示されたのが原因究明を遅らせる要因となってしまった。その時点で「おかしいのはモニタであり、本体ではない」という固定観念ができてしまった。もっとも、買って2年弱でビデオカードがいかれる、というのは普通は考えにくい。
 もしかしたら、当初嫁さんが使っていたころ、ビデオカードのスペックを超えるような処理をしばしば行わせていたため、なんらかの負担がかかって寿命が縮んだのかもしれない。
 実は、このマシンを購入した際に、保守料金をケチって、期間を一年にしていた。もし保障期間中だったら、もっと早い時期にメーカーに相談し、それで解決していた可能性も高かっただろう。やはり、保守料金をケチると、リスクが大きい、というのが今回の最終的な結論である。
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