7.マックでも読める(?)CD−R

 冬のイベントで、作品をCD-Rに焼いて販売することにした。CD-R/RWドライブを購入して1年ほどたつが、それまでは、投稿や仕事上の実験でしか使ってなく、いずれもWindowsのみ対応のフォーマットで事足りた。しかし、販売するならやはりMACでも読めるものにしなくてはならない。
 といっても、販売するCDの中身は画像とHTMLだけなので、ハイブリッドなどにする必要はない。まあ、WEBページを作るのと同じ感覚でできるだろう、とタカをくくっていた。
 嫁さんの調査の結果、Windowsで焼く場合は、「ISO 9660」という規格を用いればいい、という事がわかった。プリインストールされていたライティングソフトを調べたところ、その規格に対応していることがわかった。設定も非常に簡単だ。ウイザード通りに手順を進め、規格の選択という項目のところで「ISO 9660」を選ぶだけだ。
 早速、「ISO 9660」規格で一枚焼いてみる。しかし、そのCDをパソコンは認識しない。最初はメディアの異常かと思い、もう一回やってみるが、やはり認識しない。違うメーカーのCD-Rでやってみたが、やはりダメである。しかし、ためしにいつものWindows用の規格でやってみたらうまくいった。
 Windows用のやりかたなら普通にできるわけだから、「ISO 9660」用の焼き方に何か問題があるわけだ。そこで嫁さんがネットで調べたところ、まず「ファイル名は8文字まで、拡張子は3文字まで」という制限があることがわかった。ファイル名については事前にわかっていたのだが、拡張子の字数についての予備知識はなく、すべてのHTMLファイルを「.html」としていたのだ。実は、この作業をしていたのは販売の前日夜である。筆者的には「Windows専用の方式で焼いて、『MACでは読めません』とすればいいのでは」と思ったが、嫁さんの知り合いにMAC使いが多いため、そうはいかないとのこと。手間ではあるが、すべてのファイル名およびリンク先の拡張子を変更した。
 これでうまくいくかと思って焼いてみたが、やはり認識してくれない。まだ何かあるのかと思い、再度ネットで調べたところ、「「ISO 9660」で焼く場合は、ファイル名の文字はすべて大文字でなくてはならない」という事が判明した。
 言われてみれば、確かに以前購入した同人CD-ROMでは、ファイル名が全部大文字になっていた。しかしその時は「ISO 9660」の知識どころか家にCD-Rすらなかったくらいなので、「何で大文字を使っているのかなあ」と一瞬思っただけですぐに忘れていた。
 時間もあまりないのに、ファイル名およびHTMLファイル上の参照名を大文字にするというのは非常にきついが、ここまで来たら引き下がるわけにもいかず、嫁さんと手分けして、一つ一つ大文字に変更した。
 そして、5度目の正直くらいで、ついに「ISO 9660」方式でCDを焼くことに成功した。念のため、CDでのデータを全ページ見てみたが、参照のほうもうまくいっている。筆者はどちらかというとあきらめ気味だったが、嫁さんの粘りでなんとかたどりつく事ができた。
 十分な予備知識なしで初めての事をやる場合は、失敗をおそれない事と、何度失敗してもあきらめない事が重要だ、という事をあらためて認識した次第である。
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