7・フレッツADSL

2001/04/25

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 筆者がはじめてADSLを体験したのは、一年前のGWだった。あの頃はADSLどころか、フレッツISDNがいつ千葉市にくるのかもはっきりしていなかった。
 それがフレッツISDNの予想以上の急速なサービス地域拡大、そして同程度の定額量での「フレッツADSL」登場と、短期間で急速に常時・高速接続は進歩をとげた。そして年が明けた頃にNTT東日本より「3月末には千葉市にもフレッツADSL開通」のアナウンスがあった。
 月々に支払う額はADSLモデムのレンタル料をあわせても従来とほとんど変わらない。また、初期費用も対応ルータ・ハブ・工事費用をあわせても2万ちょっとだった。これで回線速度が最大で20倍になるのだから変えない手はない。3月末になってからは毎日NTT東日本のページを確認し、申込が可能になったその日にWEBで申し込んだ。
 ちなみにこの時点では東京めたりっく通信もイー・アクセスも千葉市へのサービス開始のめどはたっていなかったので、回線に関する選択の余地はなかった。
 しかしフレッツISDNの時と同様、返事が来るまでに時間がかかった。その間にODNやフリービットなどが千葉市でも使えるADSLのメニューを発表したので、「ちょっと早まったか」と後悔しかけたくらいだった。
 結局、NTTからの連絡がきたのは24日後だった。フレッツISDNの時と同じで連絡は土曜日にきた。そして開通したのは1ヶ月と4日後だった。

 ADSLモデムとスプリッタについては、雑誌などの情報で「レンタルのほうが得」と書いてあったので、レンタルすることにした。
 あと、我が家は2台のパソコンで家庭内LANを組んでいるのでルータも必要になる。ヨドバシなどで見てみたりしたのだが、接続コース変更の手続きを取るためにプロバイダのサイトにいったら、自社ルータの割引販売をやっていた。ヨドバシよりも2000円安かったのでそれを買うことにした。このルータにはハブの機能はないので、別にハブも購入した。
 これまではTAとハブ機能つきのルータでISDNに接続していたが、そのルータは10BASE-T専用だった。今度買ったハブは100BASE-TXにも対応していたので、回線速度と同時に家庭内のLAN速度も大幅に早くすることができた(まあ、そんなに頻繁に使うわけではないのでさほど意味はないが)。
 これで必要な機器は揃い、あとは開通日を待つだけである。これまでISDN開通の時も、フレッツISDNに変更の時も筆者は極めて初歩的でマヌケなミスをして余計な時間を浪費した。こうなると「二度ある事は三度ある」でまたマヌケなことをやらかすのだろうな、と予感していた。
 帰宅後、いよいよ機器を接続する。するとなんとLANケーブルが一本足りない。ルータにはADSLと結ぶためのLANケーブルが同梱されていたのだが、ルータとハブの間をつなぐLANケーブルは別途購入する必要があったのだ。
 さらに、いざ各機器を電源につなごうとしたところ、口が足りないのに気づいた。パソコンまわりのコンセントは限界まで使って余裕がないのにもかかわらず、使用する機器が増えるのだ(TAとルータ兼ハブ→ADSLモデムとルータとハブ)。したがって電源の口も増やしておく必要があったのだ。
 賢明な読者の方は「そんなもの、来た時に調べとけばいいのに」と思われるだろう。確かにそうなのだが、新たにADSLモデムなどを設置するところにはTAなどがあり、ADSL開通までそこに物は置けない。したがって無意味に開梱しても仕方がないので、開通日まで一連の機器は開封すらしていなかったのだ。
 幸い、まだ店は空いていたので、慌ててLANケーブルとマルチタップを購入してことなきをえた。
 機器がそろえばマニュアル通りつなぐだけである。スプリッタ・ADSLモデム・ルータ・ハブと順番に取り付け、説明書通りに線をつなぐだけである。準備が整い、あとはパソコン上で設定するのみとなった。
 ルータの設定はブラウザで行うのだが、説明書通りのIPアドレスを打ち込んでもルータの設定画面にならない。pingを飛ばしてみても行っていない。「やはり『二度あることは三度ある』か・・・」と思って機器のほうを見てみたら、ルータのLAN側のランプがついていない。ルータとハブを結んでいるのは先ほど買ってきたケーブルだったので「まさか間違ったのを買ったのか?」と一瞬青くなったが、冷静に見てみたら、単にハブの口をつなぎ間違えただけだった。
 無事設定画面もあらわれ、後はマニュアル通り設定するだけ。こういう時にプロバイダとルータの提供元が同じ、というのは便利だ。

 いよいよ設定が終わり、パソコンを再起動する。早速ブラウザを立ち上げ、回線速度を調べるサイトで、どのくらいの速度が出ているか調べてみた。「1.5Mbpsは出ないだろうけど、500kbpsくらいは出ているかな」と期待していたのだが、300kbps弱くらいだった。
 昨日までの4〜5倍の速度なわけだから十分感動に値するはずなのだが、期待が大きすぎたためになんか肩透かしをくらったような感じだった。
 まあ、速度に関してはこちらの設定に問題があるかもしれないし、NTTに依頼すれば回線調整もできるらしいので、そのへんはおいおいやっていければと思っている。それになんだかんだ言っても、従来の4〜5倍という速度はやはり素晴らしい。
 こうして、ISDN導入から約2年、初めてADSLを経験してから約1年、常時接続になってから8ヶ月で、ついに「ブロードバンド」と呼べる環境を手に入れる事ができた。
 もっともすでにFTTHの試験サービスも始まっており、しかも我が幕張本郷でも光ファイバーの敷設までは完了しているらしい。最近の進歩のめまぐるしさだと、また乗り換えを検討するようになる日はそう遠くないうちに来るようにも思える。

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