20周年を迎えて

2018/5/4

 本日、「つれづれの館」は創設20周年を迎えました。
 創設時に小学3年だった姪が、先日、お母さんになりました。それを鑑みると、改めて、長い時間が経ったものだ、と思っています。

 このサイトの前身は、当時、一緒に住んでいた弟と作った「黄昏のアサッテ君」というサイトでした。受けを狙っただけのサイト名であり、深い意味はありません。
 1997年の2月にWindowsパソコンを購入し、早速インターネットに繋げました。
 同時に、弟と二人でHTMLを習得し、1997年5月4日に開設しました。
 当時、二人の最大の趣味は電子ゲームでした。それを中心に、色々な文章や、弟の描いた絵を発表したものでした。
 ただ、サイト運営と同時に、自分・大野隆と、相方である翔みならの結婚話が進行していました。
 そして、開設して約半年経った1997年10月にそれまでの兄弟同居生活を解消し、自分は千葉に転居しました。
 サイトは引き続き運営していましたが、やはり、二拠点からの更新は面倒です。そこで、創設一周年で、「黄昏のアサッテ君」は閉鎖となり、この「つれづれの館」が誕生しました。

 サイト名については、どうやって決まったか、よく覚えていません。古典の名作「徒然草」のように、気軽に好きな事を発信していこう、というような話をしていたような記憶がなんとなくあります。
 あと、「館」というのは、家のようなサイトにする、という意味がありました。それだけに、翔みならのイラストコーナーを「絵画館」としたり、PC関連の文章を「電算室」にするなど、各コーナーにはそれっぽいネーミングが施されていました。

 このサイト運営は、純粋な趣味として行っていたわけではありません。
 一番最初にサイトを解説した1997年初頭、自分は当時の職場で閑職に追いやられていました。
 それを脱するために、当時黎明期だったインターネットに強くなろう、という目標がありました。
 実際に、このように日々サイトを運営する、というのは非常にいい経験となりました。
 閑職のほうは、結婚とほぼ同時に脱することはできました。ただ、このネットの時代に自分が習得した知識を活かしたい、という想いに変わりはありませんでした。
 結局、1999年には、職場でネットショップを開設し、2000年には、職場の公式サイト運営担当となりました。
 文字通り、趣味と実益を兼ねたサイトだったわけです。

 さて、その2000年前後に、「さるさる日記」というツールが流行しました。ブログのプロトタイプみたいな日記ツールです。
 それで、多くの人が日記を公表するようになりました。その影響で、自分も、同じような事をやりたくなりました。そして、「つれづれの日々」というコーナーを作り、日々の雑感を書くようにしました。
 当時、これを毎日更新することにはかなりこだわっており、相方の里帰りにつきあって松山に行ったときも、漫画喫茶に行って更新したりしたものでした。
 その後も、日記の更新を続け、現在に至っているわけです。

 開設から6年経った2004年に、転機が訪れました。
 当時、Movable Typeという技術が登場し、それを利用した「ブログ」が大ブームになっていました。
 当初は、流行に乗らず、これまで通り、手打ちのHTMLでサイトを続けようと思っていました。
 しかし、ものは試しにと、あるコーナーをブログとして分離独立させてみました。その結果、この優れた仕組みに感心すると同時に、手打ちのHTMLでは太刀打ちできない、という事を理解しました。
 その結果、2004年に、日記部分にMovable Typeを導入し、「ブログ風」にしました。あわせて、トップを大幅リニューアルしました。
 以降、いろいろあってトップのリニューアルはできていません。いつかはやりたいと思ってはいますが、その見込は立っていません。

 ところで、当サイトで最もアクセス数の多い記事は、通勤定期券の分割購入です。2002年に発表して以来、51万人の人に読んで貰っています。
 ある日、ヤフーが、この「定期券の分割」について書かれた雑誌記事を紹介しました。
 ヤフーのトップに「定期券を分割すると安くなる」という感じの見出しが出て、それをクリックすると、雑誌記事のさわりが読めるようになっています。そして、そのページの下に、「つれづれの館・通勤定期券の分割購入」というリンクが追加されたのです。
 要は、ヤフートップから2クリックで、当サイトに行けるようになったわけです。その結果、記録的な人が当サイトを訪れました。
 その頃、トップページの一日平均アクセス数は40〜50だったのですが、その日は、700人以上の人がトップページを訪れました。
 また、感想フォームより、全国各地から、鉄道関係の質問が寄せられたものでした。
 当時、アメリカに住んでいた妹からも、ヤフーからリンクされた事についてメールを貰ったものでした。
 もう、10年近く前の話ですが、懐かしい思い出です。

 さて、2010年をすぎると、SNSが台頭するようになりました。そのため、世間において、「WEBサイト」「ブログ」の閲覧が相対的に減るようになりました。
 かくいう自分も、現在、一日に閲覧している時間を見ると、8割以上がツイッターやFacebookです。
 その結果、ここの日記・記事ともアクセス数はかなり減りました。
 ただ、自分もSNSに軸足を移しつつも、この好きなことを字数制限なども気にせずに書ける、この「つれづれの館」の更新を楽しみにしています。
 といわけで、これからも、30周年、40周年を目指し、頑張っていきたいと思っています。
 最後になりますが、一緒にやってきた相方、いつもサイトを見てくれる家族、そして、最初のサイト立ち上げからずっと世話になりっぱなしだった今は亡き弟にお礼を言って、20周年の挨拶とさせていただきます。