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 2月から3月にかけて、ISDN導入に3度もかかわることになった。
 まず最初は、職場の電話交換機更新である。前の交換機を入れてから10年たった事もあり、更新の話が出た。その際、いい機会だから、ISDNにしてしまおう、という事になったのである。
 この仕事を担当したため、雑誌に言葉だけは出ているが説明のない「INS1500」の意味を知ることができた。もっとも、ウチの職場は規模が小さいので、導入したのは、日常になじみのある「ISN64」だったのだが。
 次は自宅である。すでにISDNを導入している実家がTAを更新し、古いのが余ったので、安く譲ってもらったのだ。もともと、ISDNを導入する意志はあったため、これをいいきっかけとして、自宅の電話回線をISDNにした。
 そして最後は職場の上司である。自宅に電話を引くことにし、どうせなら、とISDNにしたのである。パソコンは持っているもの、通信に関しての知識はあまりなかったため、筆者がTA購入と接続をやることになったわけである。

 職場のほうは、すでに専用線が開通しており、パソコン関係にはISDN化はまったく関係ない。単に複数引いてある電話回線の基本料金節約、という意味合いの強いものだった。したがって、TAとかルータがどうこう、という事は一切なかった。それ以前の問題で、技術的なものは電話会社任せなので、筆者が技術的なものを特に何かする必要はないのだが。
 上司のほうも、TA購入は店員の説明にしたがって、必要な機能をそなえたものを予算の範囲内ですませただけだった。接続のほうも、電話との接続はNTTがやったので、筆者が行ったのはTAとパソコンを繋げて、ネット接続が可能かどうかの確認をしただけだった。
 ここまで順調にいったので、自宅のISDN化は簡単に考えていた。NTTより平日の午前中にISDN化する、との通告を受けたので、朝のうちにモジュラー・TA・シリアルポートなどをつなぎかえておいて、家を出た。
 しかし、昼過ぎに自宅に電話しても通じない。また、NTTからも職場に電話があり、「うまく通じないので、TAの設定などを再確認して欲しい」と言われた。
 帰宅して、いろいろやってみるが、皆目見当がつかない。そこで、TAの説明書をもう一度読み直した。すると、接続方法の図解の所に、デジタルのケーブルでモジュラーとTAをつなぐという当然といえば当然の事が書いてあった。
 朝、TAを設定した時、筆者はモジュラーとモデムの間のコードをモデムから外し、TAにつなぎ変えた。そして、TAに付属していたコードをTAと電話機の間につないでいたのだ。外見が同じであるため、どちらも同じ物だ、と考えていたのである。
 そこで、二つのコードを交換したら、電話も通信もすぐにできた(当たり前だが)。こうして、マヌケな障害に苦しんだ末、筆者の家のISDN化は完了したのである。


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