9.直販PCのメーカーサポート

2002/10/13

 職場である部署使っているDELLのノートパソコンが、「飲み物をキーボードにこぼす」という事故で故障した。一方、自宅では嫁さんの使っているパソコンのコンボドライブが自然故障した。ほぼ同時に二つの故障対応をする機会があったので、サービスの内容の違いなどを紹介してみる。

 職場でのDELLのサポートは、購入後3年以内引き取りサービス(e-mailサポート付き)を契約していた。このe-mailサポートというのは、他社ではあまりないサービスだが、これが非常に優秀だった。
 DELLのサイトのe-mailサポートのページに行くと、まずパソコンのサービスタグナンバーの入力を求められる。それによって「どのパソコンでどんな保守契約をしているか」がわかるわけだ。
 そこから故障の状態を選択する。「キーボード」を選ぶと、故障の例の一覧が出てくる。その選択肢に「キーボードに飲み物などをこぼした」があったので、それを選んだ。すると、故障の状態を示す例文が出てきた。
 その例文を故障したマシンの状況にあわせて適宜変更し、送信する。この方法は受け取るほうが便利なのはもちろんだが、送るほうとしても、何を書けばいいかが分かりやすいので助かる。
 半日後くらいには「その症状だとHDDに異常をきたしている可能性があります。購入時に診断ツールを使って異常の有無を確認してください。なお、飲み物をこぼした場合は保障期間中でも有償修理となります」という内容と、診断ツールの使用法のURLを記載したメールがきた。
 e-mailサポートが電話サポートより優れているところは、まず第一に「待たされない」という事、次に「字で書かれているので、聞き間違いが生じない」という事である。一方電話と違って「リアルタイムで応答ができない」というのが欠点だが、このくらいのレスポンスがあれば、利点が欠点を補ってあまりあると言えるだろう。
 ただ、このメールについては、一つ困ったことがあった。実はここでの「診断ツール」はパソコン購入時に同梱されているものなのだが、URLなんかが書いてあるものだから、「DELLのサイトにあるツールをダウンロードして使う」と勘違いしてしまった。当然ながらサイトのどこを探してもそんなツールはない。一言「購入時に添付したCDに入っている診断ツール」と書いてくれれば無駄な時間を費やすことはなかったのだが・・・。
 それはともかく、診断ツールを使って異常を確認する。DELLの特徴としてこういうものの記載は全て英語である。まあ、詳しい意味がわからなくても単語を見れば操作方法は分かるので、さほど困りはしなかった。
 結局、診断の結果、HDDに異常があるとの表示が出たので、修理見積もりを依頼した。すると何と税・送料などを含めて10万を越えた。それだけかけて修理するなら、もう5割ほど上乗せすれば、スペックが倍以上のノートPCが購入できてしまう。あまりにも高くついた「飲み物1杯」であった。
 もっとも、診断ツールでは異常が出たものの、飲み物が乾いた後は見かけ上は正常に動作する。重要な業務には使えなくても、予備機としてならそのまま使えそうな感じだった。

 さて、冒頭に書いたように、この事故とほぼ同時期に、自宅のパソコンが故障した。起動に異常に時間がかかり、コンボドライブ(CD-RW/DVD-ROM)が開かない。エプソンダイレクトのピックアップ保守サービスの期間内なので、その時点で本体ごと送るという方法もあったのだが、ピックアップ保守の注意書きに「HDDのデータは保証しない」だの「購入後に追加した機器は取り外してほしい」などとあったので、面倒なので、とりあえず原因を確定させようと思った。
 現象が現象だけに、原因の確定はたやすい。起動の異常はおそらくはコンボドライブを読みに行って失敗しているためと考えられる。そこでコンボドライブのドライバの異常かコンボドライブの機器そのものの故障、このいずれかである。デバイスマネージャでドライバを調べたが、「正常に作動しています」と表示されている。となると、機器の異常としか考えられない。念のため、もう一台のPCのCD-ROMを取り外して入れてみたら、正常に作動した。
 そこで、その旨をエプソンダイレクトに電話で伝えようとした。日曜の午後に電話したのだが、何度かけても全然つながらない。このあたりが、DELLのe-mailサポートとの差と言える。これがメールだったら、送って翌日の返事を待てばいいだけである。しかし、電話がつながらない、というのは「明日だってつながるという保証はどこにもない」という不安を生んでしまう。
 結局、翌月曜日に嫁さんが電話してやっとつながった。コンボドライブだけ送ればいいことになったのだが、そこで一つの難問が生じた。先方は「静電気を防ぐもので梱包してください」と言ってきたのだ。
 いろいろ迷ったり探したりした結果、「そういえば増設したHDDの箱を取ってあった。確かビニールに色がついていたから、専用のものなのだろう」という安直な理由で、そのビニールに入れて送った。しかしながら、増設とかしていなかったら、そのような梱包財を「入手」できたかどうかちょっと自信がない。
 修理も比較的はやく終わり、1週間ほどでドライブは戻り、パソコンも元通りとなった。6,000円払って2年間保証のサービスに入っていたので、コンボドライブ代を考えるとそれだけで元が取れたと言えるだろう。やはり、パーツ保証の事を考えても、保証は長めに入っておいたほうがいい、とつくづく思った。

追記・その後、職場の別のDELLのパソコンのHDDに異常が生じた。同じようにe-mailサポート→診断ツールを行った結果、今度は保証対象内の異常だった。数日後に電話がかかってきて訪問時間を調整し、その翌日に修理担当者が来て修理は完了した。
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