アプリケーション雑感

 

第2章・ワープロ・オフィスソフト

1999/02/20

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 筆者が最初にパソコンを購入したのは94年の夏であった(詳細は別項パソコン購入の案内者」参照)。そのきっかけは実は「ワープロが壊れたから」なのである。したがって当初はワープロ専用機を買い直すつもりだった。
 しかし、仕事を家でやる事を考えると、職場と同じパソコン環境のほうがいい、という事に気づいた。さらに、価格面ではそれほど変わらない、という事も知って、パソコン購入を決めたのである。
 その頃、筆者の職場での標準は、最初に書いたように一太郎Ver4.3と桐ver3だった。当然、同じ環境を揃えたのだが、桐に関しては、バージョン3.XのXが微妙に違ったようで、家で作ったデータ(と言っても住所録程度のものだが)が職場のパソコンでは読めなかった。これが、筆者にとっての初めての「アップグレード問題」だった。
 また、仕事で一太郎Ver5入りのパソコンを使う機会を得るようになった。一太郎の場合は、拡張子を変更することで簡単に対応バージョンを変える事ができるので、さほど苦労はしなかった。とはいえ、「5」で保存した文書を急いで開きたいのだが、「5」の入ったパソコンは使用中で困った、という事は少なからずあった。
 しかし、当時は部署ごとに勝手にパソコンを導入していたので、「5」で統一しよう、などという動きは一切なかった。ついでに筆者も「自宅の一太郎をアップグレードしよう」などとは微塵にも考えなかった。当時の筆者のパソコンに対する認識にはまだ「アップグレード」などという概念はなかったのである。

 そのまま、時は流れた。世間ではWindows95が出て、インターネットという言葉が使われだしたが、96年末まで、筆者の家の環境は一太郎Ver4.3。通信もはじめてはいたが、Wtermという通信ソフトでテキストデータを見るだけだった。
 しかし、職場ではLANを構築し、Windows95マシンを投入、さらに職場のWebページを公開、というように、不格好ながら世間の流れに乗りつつあった。そこで、筆者も自宅のマシンを買い換えることにした。職場がマイクロソフトのWord&Exel95を基調にしていたので、筆者もそれにならってWord&Exel95バンドルのマシンを買った。
 とりあえずチュートリアルソフトでソフトの概念を見る。そしていろいろ動かしてみるが、機能の進み具合に驚く。ただ、最初のころは罫線や文字移動などの機能に慣れず、思い通りに引けないために、「なんだ、これなら一太郎Ver4.3のほうが便利じゃないか」と思った事もしばしばあった。
 このような不満は、筆者と同じような形でワープロを変えた人なら多かれ少なかれ感じているようだ。そのうちの大半はWindows的操作に慣れることによって解消される。しかし、いつまでたっても違和感は完全には消えない。筆者はこれはWordが本来は英語用のワープロである事に起因しているのではないか、と思っている。もっとも筆者は一太郎の最新バージョンを使ったことがない。したがって、これはあくまでも推測でしかないのだが。

 Word&Exel95にそこそこ慣れた頃、マイクロソフトのOffice97が登場した。しかしまだ「95」の操作すらたいして習得してはいない。そこでとりあえずは見送った。
 しかし、しばらくして職場に「97」がプリインストールされたパソコンが入ってきた。とりあえず触ってみたが、「95」とどこが違うのか最初はピンとこなかった。しかし、細かい変更点を知るにつれ、色々な点で利用者の要望に答えている事に気づいた。Wordでいうと、「縦書き機能の強化」「表組みの細かい所」など。Exelなら「セルの結合」「TABとEnterキーの使い分けによる入力作業の合理化」などである。
 はっきり言って、家で使っている範囲においては、アップグレードする必要性はほとんど感じられなかった。しかし、上記のような点が気に入ったのに加え、「アップグレードにアクセス・パワーポイント・アウトルックをつけて15,000円」「職場との互換性」「縦書き文書を作成する用事ができた」などの理由でアップグレードをする事に決めた。
 その後も、職場の自分用のパソコンがなかなか入ってこない事もあり、自宅での「Office」活用はたいしてうまく行われてはいない。しかし、先行投資という意味も含め、そう高い買い物をしたとは思っていない。ただ、今年出るOffice2000が「95」から15,000円でアップグレード可能、などという事にでもなったら、「あわてて97にはせず、2000まで待てば良かった」と後悔するのかもしれない。
 なお、Word98はについては、さほど魅力的な変更点がなかった。さらに自宅でのWordの使用回数がそう多くはない事もあり、アップグレードする気は全くおきなかった。
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