6.すずや(新宿・歌舞伎町の入口)

 創業は1953年とのことなので、今年でちょうど50年という歴史がある。我が家でも最初に行ったのは母方の祖父だったそうだ。その祖父が母を連れて行き、母が私を連れてきた、と親子三代で利用している。
 それだけ長い間栄えているこの店の看板メニューは「とんかつ茶漬け」である。一見、「とんかつ」と「茶漬け」というのはあわないように思える。実は筆者も「とんかつを茶漬けにする」というのは好みでない。しかしながら、別にご飯にとんかつを乗せてお茶をかけた状態で出てくるわけではなく、ご飯・とんかつ・お茶がそれぞれ別で出てくる。
 したがって出てきたとんかつ・キャベツをすぐにご飯に乗せてお茶をかけてもいいし、ある程度普通のとんかつ定食として食べた後、残りの数切れをご飯に乗せて茶漬けにしてもいい。また、筆者のように普通のとんかつ定食として食べた後、ご飯をおかわりしてお茶をかけて食べてもいいわけだ。一般的には「残り数切れをご飯に乗せて茶漬けにする」がポピュラーなようだ。
 というわけで筆者は「とんかつを茶漬けにする」というこの店の特徴と言えるな食べ方はしていない。しかしながら愛用しているのは、とんかつとキャベツがあまりにも絶品だからだ。普通、とんかつ定食と言えば、とんかつと生キャベツの千切りという形で出てきて、それにソースをかけて食べる。しかし、この店の場合、醤油ベースの味付けをされたとんかつと炒めたキャベツが出てくるのだ。この味が絶品で、そのため、機会があるたびにここに行くのだ。
 ちなみに、味に加えて立地もいいため、夕食時はいつもかなりの行列ができ、食べるまで相当待たされる。この時間ははずしたほうが無難だろう。なお、最近は首都圏の各地にも店を出しているようだ。詳細は公式サイトを参照のこと。