ぷよぷよ

   かつて一世を風靡した落ちゲーについてです。

1.出会い(2000/08/01)
2.ハマる(2000/08/18)
3.再会(2000/08/30)

1.出会い

2000/08/01

    筆者がゲームセンターに行くようになったのは1992年秋頃からである。最初はスト2ばかりやっていたのだが、ある日、「ぷよぷよ」なるゲームがある事を知った。しかし、当時は「なんか変な題名だが、どうせテトリスのパクりだろう」と思ったくらいで、特に関心は持たなかった。
 しかしある日、スト2の対戦をやりにゲーセンに行ったが相手がいない、という時があった。時間は余っていたので、何かをやろうと思ったとき、ふと「ぷよぷよ」が目についた。落ちゲーである以上は操作は簡単だろうし、いい時間潰しになるか、と思ってやることにした。
 コインを入れてスタートボタンを押し、難易度を選ぶ。相手キャラクターが表示される、デモ画面になった。ここでまず予想外の事が起きた。
 相手のキャラはガイコツ(スケルトン−T)なのだが、これがいきなり湯呑みをもって登場し、「お茶がうまい」だの「茶柱が立ったから自分の勝ち」だのと言うのだ。なんか落ちゲー自体とは何ら関係がない。「なんじゃこりゃ!?」と思いつつもゲームを始めた。
 とにかく同じ色を4つつなげる、というのだからルールは簡単だ。しかもおちてくるぷよが隣接したときにくっついてくれるので、視覚的に、どのように4つつながれば消えるかを分かりやすく見る事ができる。そして適当に消しているうちに勝ってしまった。
 次の相手はもっと変だった。最初の画面には「眼鏡をかけた茄子」がいた。次の画面ではヒロインが「何?何なの?」と言うと、地中からさっきの茄子が回転しながら「ナース!」と叫んで出現するのだ。
 あまりに意味不明なオープニングにヒロイン同様に「何だこれは?」思いながらプレイした。結果は負けだったが、さすがに初めてやるゲームで勝ち抜けるわけはないと思い、納得した。まだ時間があったので一度だけコンティニューして、もう一度負け、その日のゲームは終わった。
 それ以降、ゲーセンに行ってスト2をした後に「ぷよぷよ」をやるのが日課となった。

2.ハマる

2000/08/18

   出会いから数ヶ月後の1993年の夏ごろから、ぷよぷよにハマるようになっていった。最初の理由は連鎖を覚えたことである。始めた頃は何も考えずにただ消していただけだったが、いつの頃から、「たてに三つずつ積んで並べ、三つ並べた上に隣の三並びと同じ色の「ぷよ」を置いておけば、ドミノ倒し式に消すことができる」という事を覚えた。
 そして初めて意識して組んだ連鎖を成功させた時、それまでとはまったく違う爽快感を得ることができた。
 そしてそれから、連鎖にやみつきとなった。最初は横5列だけの連鎖で満足していたのだが、そのうち、さらにそこから上の積み方を工夫することにより、立体的な連鎖が組める事を知った。
 連鎖にハマりだすと、どうしようもなくなる。ゲーム中はもちろん、日常生活でもちょっとしたきっかけで、頭の中で連鎖のシミュレートをしてしまうほどであった。
 ちなみにこの時期に実家から東中野に引っ越したのだが、引っ越してまず最初にやった事の一つに「50円でぷよぷよができるゲーセンを探す」というのがあったほどだ。もちろん、SFCの「すーぱーぷよぷよ」は発売日に買った。

 もう一つの理由はキャラクターである。最初にやったときから、「漫才デモ」には好感をもっていたのだが、難易度が高まるにつれ、出てくるキャラも面白味を増していった。
 さらに「ぷよぷよ」の面白い同人誌を知った事がそれに拍車をかけた。特に好きだったのはデモでもゲームでも大地を揺らす「ぞう大魔王」だった。また、女性キャラも絵がかわいい上に、それぞれ面白い個性があり、ツボにハマった。
 翌年1994年夏にはパソコンを買ったのだが、その理由の一つには「ぷよぷよ」の元になったゲーム「魔導物語」をやる、というのがあった。
 もちろん、他のゲームも普通にやってはいたのだが、この時期の筆者にとってもっとも重要だったゲームは「ぷよぷよ」だった。

   その後、続編「ぷよぷよ通」が発売され、キャラの増加およびデモの刷新・さらには新ルールなども加えられた。「ぷよぷよ」の新作、という事もありそこそこやりこみ、サターン版も買ったりしたが、さほど魅力を感じる事はなかった。新システムに関してははっきり不要だと思った。デモも前作の天然ボケ的な面白さがなくなり、ちょっと寂しく思ったりもした。
 自分の中で「ぷよぷよ」の占める比率はだんだんと低くなった。「通」の次には「SUN」が出たのだが、これに至っては数回やったら厭きてしまった。
 その後、「ぷよぷよ」のみならずゲームそのものとも縁遠くなってしまった。ところが最近、意外な事に、実家の母が「ぷよぷよ」にハマった。実家に行くたびに小学生の姪を相手に「ぷよぷよ通」をやっている。その姿はかつての自分を彷彿させるものがあり、なんか不思議な光景だった。
 その後、初代「ぷよぷよ」のパソコン版が1300円でオンライン販売されている事を知った。かつてハマっていた頃を懐かしむ心境もあり、買ってみた。
 キー操作には慣れていないので、「やさしい」から始めた。最初は思ったように操作できなかったが、しばらくやりこんだら、かつてのように自由にぷよを操ることができるようになった。
 その面白さは7年前となんら変わりがなかった(ただし、ぞう大魔王の地響きがなくなっていたのは残念だったが)。かつてほどではないが、相当ハマってしまった。「やはり、名作はいつまでたっても名作なのだな」としみじみ思った。

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