出会いから数ヶ月後の1993年の夏ごろから、ぷよぷよにハマるようになっていった。最初の理由は連鎖を覚えたことである。始めた頃は何も考えずにただ消していただけだったが、いつの頃から、「たてに三つずつ積んで並べ、三つ並べた上に隣の三並びと同じ色の「ぷよ」を置いておけば、ドミノ倒し式に消すことができる」という事を覚えた。
そして初めて意識して組んだ連鎖を成功させた時、それまでとはまったく違う爽快感を得ることができた。
そしてそれから、連鎖にやみつきとなった。最初は横5列だけの連鎖で満足していたのだが、そのうち、さらにそこから上の積み方を工夫することにより、立体的な連鎖が組める事を知った。
連鎖にハマりだすと、どうしようもなくなる。ゲーム中はもちろん、日常生活でもちょっとしたきっかけで、頭の中で連鎖のシミュレートをしてしまうほどであった。
ちなみにこの時期に実家から東中野に引っ越したのだが、引っ越してまず最初にやった事の一つに「50円でぷよぷよができるゲーセンを探す」というのがあったほどだ。もちろん、SFCの「すーぱーぷよぷよ」は発売日に買った。
もう一つの理由はキャラクターである。最初にやったときから、「漫才デモ」には好感をもっていたのだが、難易度が高まるにつれ、出てくるキャラも面白味を増していった。
さらに「ぷよぷよ」の面白い同人誌を知った事がそれに拍車をかけた。特に好きだったのはデモでもゲームでも大地を揺らす「ぞう大魔王」だった。また、女性キャラも絵がかわいい上に、それぞれ面白い個性があり、ツボにハマった。
翌年1994年夏にはパソコンを買ったのだが、その理由の一つには「ぷよぷよ」の元になったゲーム「魔導物語」をやる、というのがあった。
もちろん、他のゲームも普通にやってはいたのだが、この時期の筆者にとってもっとも重要だったゲームは「ぷよぷよ」だった。