ここに書くのも二年ぶりである。しかも今回も倒産ネタだったりする。
業績不振でパチスロ会社に吸収されたゲーム会社SNK(新日本企画)が再建を断念したとかいう情報を見た。そこで会社のサイト(※なんか異常に遅いサーバー)を見たら、人気キャラ総出演でお別れの挨拶が掲載されていた。
下に書いた新声社と違い、「業績悪化→パチスロ会社の傘下に」という情報は知ってはいた。さらに、人気キャラの版権をかつてのライバル会社であるカプコンに売ったのも聞いていたし、実際にそのゲームも実家でやってみたりもした。したがって「格闘ゲーム会社」としてのSNKが終った事は強く実感していた。だから、「寝耳に水」という感じはなかった。
しかし同時に、パチスロ会社の子会社として名前は残るものだと思っていた。それだけにサイトを見たときは、意外な驚きを感じた。
パチスロ会社が面倒見切れないほどの赤字だったのか、それとも実を失って生き残るくらいなら消えたほうがいいと考えたのか、それとも単に必要な部分を吸収されて会社形態を残す必要がなくなってしまったのか。いずれにせよ、1990年代の格闘ゲームブームの一部を担った会社が一つ消滅した。
こちらにも書いたように、かつては一度に5万円ほど投じてハードとソフトを買った事もあった会社である。好きだった時期は非常に短かった。また、実質的な消滅は以前から知ってはいた。にもかかわらずやはり無くなるのは寂しい。
敗れた理由は比較的分かりやすい。まず、主力のタイトルが続編ばかりで新鮮味がなかった事である。なにせ1994年に出した「キング・オブ・ファイター」シリーズ(しかもこれ自体キャラの大半は過去のヒット作から流用している)を、潰れる年まで毎年出しつづけたくらいなのだ。
もう一つは自社製コンシューマハードの「ネオジオ」に固執した事。ファミコン時代は値段に見合った圧倒的な性能だが、プレステ2の時代ではただの前々世代機でしかない。これについても、最後の新作を2001年10月25日に相も変わらない32,000円で出していた(出すつもりだった?)というのだから驚く。ちなみにサイトの「最終更新日」は10月29日である。
もっとも、ここまでやってくれると逆に「漢」みたいなものまで感じてしまう。もしかしたら会社の人々もそれを強く意識しての「最終タイトル」だったのかもしれない。
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