1980年台に爆発的ブームを引き起こした漫画である「キャプテン翼」、この作品についてご存知の方は多いだろう。この作品は実はテクモによってゲーム化されており、ファミコンで2まで、スーファミで4くらいまで出ている。
一番最初のものは、漫画の「キャプテン翼」の話をそのままゲームにしている。そして、「2」は「その後のキャプテン翼」をやっているのだ。とはいえ、その世界観は「キャプテン翼」を逸脱したものではない。もし「キャプテン翼」があの後も続いていたらどうなるか、を「キャプテン翼」の世界を熟知したスタッフによって綿密に描いてあるのだ。確か、原作者である高橋陽一氏もいろいろと協力していたはずである。
ちなみに、この作品に感銘を受けたあまりに、テクモの入社試験まで受けた、という筆者の友人がいる。結果的にその人は公務員になったが、もし一歩間違えればこのゲームは彼にとって「人生を決めたゲーム」となっていたかもしれなかったのである。
なお、スーファミで出た「3」は、「2」からさらに後、をやったのだが、残念ながら、斬新性はなく、あまり面白くなかった。内容的には、Jリーグブームに乗って復活したもののヒットしなかった「新キャプテン翼」のようなものであった。
ゲームシステムは単純である。プレイヤーは、ボールを持っている選手もしくは、ボールにもっとも近い位置にいる選手を操作する。そして、シュートとかパスなどのコマンドを入れるのだ。もちろん、大空翼を操作すれば「ドライブシュート」が打つことができ、若島津健を操作すれば「三角飛びディフェンス」ができるのだ。
ただ、そのような必殺技は無限には出せない。各キャラクターには「ガッツ」というヒットポイントがあり、それが一定量ないと必殺技は出ないのである。そこで、「残りガッツ」を計算した上で「ここはネオ・タオガーショットではなく、タイガーショットに止めておこう」などといった戦略も必要となってくるのだ。
ストーリーは、Jrユースを制してブラジルに渡った翼のブラジルでの大会から始まる。ちなみに決勝の相手は、かつて映画用として高橋陽一氏自らデザインした「カルロス・サンターナ」である。彼に勝つと、今度は岬率いる南葛高校となって高校選手権を制覇する。その次はふたたび翼に戻り、ブラジルのチームとして「ジャパンカップ」に出場し、若林率いるハンブルグや全日本と戦う。それに勝つといよいよ、全日本として世界ユース選手権に出場するのだ。
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