技表

鷹嵐の技についての私論

 「tb」が出て二ヶ月。とりあえずtbバージョンをやっと描きました。鷹嵐の技について、筆者が愛用しているかどうか、好きか嫌いかどうか、実際の相撲ではどうか、などを基準に独断と偏見を基本として書き連ねました。したがって、巷の「教科書」とはかなり違った内容になっています。また、筆者の対戦であまり出てこない技は省略してあります。

 

 

突っ張り(PPPPPP)
 一番出しやすく、かつ基本となる。何発で止めるかとかを考えるも重要なのだろうが、とりあえずは「思い切り出す」事を最優先したい。「66PPP」の「双手突っ張り」は効力はもちろんだが、「相撲らしさ」もよく出ているので重宝している。
 また、「PP6P」の「突っ張り樽砕き」はかわす相手に反応してダウンを奪うという、便利な上に爽快感もある技である。  なお、普通に出そしきろうすると、「突っ張り双手」(PPPPP6P)となることもある。この技は硬化は長くなるが、威力は大きい。 まあ、意識して「どちらにしようか」などと考えなくてもいいと思う。

肘あて叩き(6PP)
 双手突っ張りのコマンドミスで出てしまう。防御もされやすいので好みではない。「これが出るという事はコマンド入力が甘いな」と、調子判定の基準にしている。たまに、肘当てをガードして反撃に移ろうとした相手に「叩き」が当たって得をする事もあるが、このような偶然には期待しない方がいい。

小ジャンプ攻撃(28P)
 「tb」になって鷹嵐にもジャンプ機能がついたために誕生した技。もちろん、動きの鈍い鷹嵐では有効な使用法はない。それどころか、たまにコマンドミスで立ちあいにこの技が出てしまう事があり、その時は見た目が情けない上に実戦的にも損なので大変不愉快になる。まさに「蛇足」としか言いようのない新機能である。

かちあげ(3_P+K)
 本来の相撲技である「かちあげ」とはかなり違っている。おそらく、中段技にしたかったので変更したのだろう。したがって見た目は嫌いなのだが、力強さがあり、さらに便利でもあるので愛用している。
 とりあえず中間距離で動きが止まった時などに出すと当たってくれる事が多い。なお、ガードされると反撃を思い切り食らってしまう。
 それゆえに、かちあげを読んで立ちガードを多用する相手も多い。そういう相手には積極的に投げを狙うと効果がある。
 また、カウンターヒット時には、空中コンボが狙える。テクニカルな鷹嵐を目指すなら、連続かちあげをはじめ、いろいろ研究してみてもいいがのだろうが、個人的には「空中でをあてて四股蹴り」だけでも十分だと思っている。
 なお、土俵際での連続かちあげはいさみ足を派生(?)する。

鬼殺し(3P)
 なんか凄そうな名前の技だが、鷹嵐の趣味である将棋において、この名前は「対策が確立されてしまった奇襲戦法」の事である。しかし、使い勝手はいい。カウンターヒットだと空中コンボも狙える。
 なお、この技から6P+Kで「喉輪」という投げ技が派生するが、実際は「鬼殺し」が相撲でいう「喉輪」で、バーチャの「喉輪」はプロレス技の「喉輪落とし」である。

樽砕き(2_6P)
 コマンドの関係等があり、下段起き上がり攻撃のガ−ド後によく使う。相手が思い切り吹っ飛ぶのは爽快。

斬撃(33P)
 tb鷹嵐の主力になる技らしい。いろいろな空中コンボにつなぐことができるのだそうだ。現在一応は練習している。しかし、相撲にはない腕の動かし方の技なので、個人的には好きではない。

鐘撞き(4P)
 「3」では大振りの割には硬化時間の短い便利な技だった。しかし「tb」になって見た目にあわせて(?)弱体化された。
 というわけで不便な上に相撲らしさがないので、コマンドミス以外では出さなくなった。

氷柱割り(4P+K)
 相手の脳天に手刀を打ち、相手を強制的にしゃがませる効果がある技だったが、tbになって、相手の回復が早くなったように思える。
 反則かどうかは微妙な所だが、相撲にない技である事だけは確か。名前の由来を見る限りは極限流空手から導入したようだ。 

しゃがみ突っ張り(2P)
 下段攻撃の中では最も有効。とりあえず反撃を受けにくい。とりあえず出しておくと手堅い。とはいえ、あまり多用すると相手に読まれて、的確な反撃を受けてしまうので、注意が必要。
 重宝はしているのだが、見た目が悪く、勢いが感じられない。可能な限り控えたいとは思っている。特に離れた間合いでこの技を出してしまうと、自分が情けなくなってくる。

露払い(2_P+K・P+K)
 ダウンを奪える下段攻撃としては蹴たぐりよりは使える。しかしガ−ド後の下段投げ確定が痛く、特にウルフには多用しないのが賢明。立ち会いの技としてたまに混ぜるのも効果的。しつこく立ちガードしてくる相手にも有効。

はたき込み(4P+K)
 かわしながら攻撃ができ、ダウンも奪えるのだから便利なのだろう。
 しかし、「バ−チャの土俵で相撲を取る漢」としては使うべきではない技、と断言したい。
 力士同士なら、相手も同じ体重とパワ−があるので変化技も必要だ。だが、自分より小さい相手に使う技ではない。特に立ち会いにこの技を出すのは美しくない。

髷張り手(P+K)
 片手ではたき込むような技。相撲技でいうなら「突き落とし」あたりか。岩石ぶちかましに失敗した時に見ることが多い。「tb」になってから命中する機会が増えたのだが、何か変更されたのだろうか?
 ところでこの「髷張り手」という名前だが、ご存知の方も多いと思うが相撲では髷をつかむのは反則である。一体どういうつもりでこのような名前をつけたのだろうか?

中突っ張り(6P+K)
 投げにつなげたり、ディレイがかけられたりと便利な技のようだ。
 しかし、個人的にあの出足の悪さが好みではない。とはいえ、有効なので習得していきたいと思ってはいる。
 なお、これで固めておいて合掌ひねりにつなげるの鷹嵐は多い。したがって、相手にこの中突っ張りをやられた時は注意が必要である。

中段蹴り(3K)
 相撲では反則技だが、バ−チャのル−ルで戦う上での必要悪と割り切って使っている。特にちょっと離れてしゃがんでいる相手にはしつこいほど使ってもいいと思う。ただ、かわされると思い切り反撃をされるので、あまり多用はできない。

丸太膝(6K)
 これまた反則技だが…。実戦ではかちあげやカウンター鬼殺しからの空中コンボとして重宝している。

蹴たぐり(2K)
 決まり手の名前にもなっている相撲技。しかし、鷹嵐のような巨漢が使う技ではない。
「tb」になって、相手がダウンする寸前に空中追いうちみたいな形で入るようになった。そのため、「tb」からの新コンボの多くにはこの技が最後に出てくる。
 普通に使う時も少しは隙が減ったような気もする。しかしやはり空中以外では狙って出す必要のない技と言えよう。

上手投げ(P+G)
 基本投げであり、かつ相撲でも最もポピュラーな技。投げ抜けされやすいが、多用する価値はあると思う。視覚的にも不自然さが全くない。また、追いうちも入る事が多い。
 立ちあいでEやバックダッシュを読み切って出たときは爽快。また、離れて立っている相手をダッシュして投げるのも楽しい。
 ただ、「tb」になってからダメージ量が減ったので、「3」の時ほどは多用しづらくなった。

寄り倒し(66P+G)
 相撲技で「浴びせ倒し」とされているものと「寄り倒し」とされているものを一緒にしてしまっている。本来の「寄り倒し」は相手を土俵外に出しつつ体重を預けて倒す技である。一方、土俵の中で相手に体重を預けて倒すと「浴びせ倒し」になる。バーチャで見られるのはほとんど「浴びせ倒し」である。
 常に前進をモットーにしていると、上手投げのつもりがこれになる事が多々ある。結果的に上手投げと併用する形になり、投げ抜けされにくくなる。

勇み足
(相手がリングの境界を背にしている時に66P+G)

 オフィシャルの設定にはないが、現実の相撲にもVF3の実戦にも明らかに存在する技。
 リングアウト境界線上で「寄り倒し」をやると、両者ともリングの外に出る。この際、判定の関係でこちらがリングアウト負けしてしまう事もままある。発売当初からあった現象だが、いくら改良版が出ても直らない。もしかしてわざとなのだろうか?
 したがって、境界線近くに相手を追い込んだときの投げに「寄り倒し」を使ってはいけない。なお同様に、相手をリング境界に追い込んでの「空中連続かち上げ」でも同じような現象が発生する。

首投げ(1P+G)
 上手投げを出そうとして、偶然斜め下にレバーが入った時に出る(3P+Gの「外掛け」も同様)。「tb」になってから威力が上がったので、上手投げよりこちらを狙ったほうがいいようだ。だが、個人的には「上手投げより首投げを狙うなんてのは相撲ではないよな」と思っている。
 なお、首投げは相撲では最後の手段の逆転狙いの技である。またこの言葉は「性交」を意味する相撲隠語でもある。したがって「サラ(パイ・葵)に首投げを決めてやった」などと言ってはいけない。

合掌ひねり(41236P+G)
 鷹嵐の最強の投げ技。さらに的確な起き上がり(回復後Gボタン連打の背中側横転)をしないと四股蹴りが入ってしまう。中突っ張りに続けて入れる事ができる。
 ただ、大相撲にこの技が出てくる事はまずない。また、投げ抜けされやすく、CPUですら抜けてくる。

つかみ投げ(3P+K+G)
 唯一の下段投げ。覚えておいて困ることはない。ただ、この技も合掌ひねり同様、実際の相撲には出てこない。
 これを狙ったらコマンドミスで猫だましになると、非常に恥ずかしい。

四つ身(6P+K)・もろ差し(46P+K)
 ここから色々な投げが派生する。筆者はあまりやらないが、よく「もろ差しから呼び戻し」の連携を得意としている人を見る。
 だが、派生するそれらの投げは相撲的に無理がありすぎるものが多い。「呼び戻し」や「内無双」「河津掛け」などはごくたまに出現はするが、他のものは実際の相撲にはほとんど出現しない。
 特に、「もろ差し」とはそこから投げに持っていくための体勢ではなく、むしろ「寄り切り」など、相手を土俵の外に出すための体勢なのである。コマンドも面倒なので、筆者は修得する気はなかったのだが、「tb」になってから、つかまえる時に相手の攻撃をつぶしにくくなった上に、ダメージも減ってしまったらしい。おかげで、筆者にとっては「偶然以外では出ない技」になってしまった。

猫だまし(上段−P+K+G、中段−2P+K+G)
 「開幕1秒以内ならキャッチ投げ」という、実際の相撲での使われ方を意識した格闘ゲーム史上希に見るユニークな設定を持つ。また、勝利を決めたらこの技を出す、という人を見たことがある。
 などと色々な特徴のある技だが、もし力士や元力士が、本格的な異種格闘でこの技を使ったら相撲の恥になるだろう。この技は「真っ向から挑んでは勝てないから目くらましをする」という狙いの技なので…。

瓦砕き(3P・P)・四股(3K)
 相手がダウン時の追いうち技。当然、現在の相撲にはないが、伝承による「一番最初の相撲」での「決まり手」は「蹴り殺し」だか「踏み殺し」だったそうなので、一応伝統的な攻撃方法なのかもしれない。
 二発出す事も可能な瓦砕きのほうが実戦では重宝される事が多い。しかし、相撲に存在するのは四股のみである。
 ちなみに、四股は本来は足腰の鍛練を目的とした稽古法である。ついでに余談だが、四股と並び立つ相撲独特の稽古法として、木の柱を押すことによって手首などを鍛える「てっぽう」がある。 

四股蹴り(4K)
 相手が立っている時も中段攻撃として出るが、実質は追いうち攻撃といっていい。
 もともと、相手がきちんと回復していると逃げられるために乱用はできない技だった。それに加え、「tb」ではダメージが大幅に減ったため、「ローリスクハイリターン」な技になってしまった。当たるか当たらないかの微妙なタイミングの時は、瓦砕きや四股のほうがいい。
 なお、この形は横綱・千代の富士(現九重親方)が得意とした(?)四股である。

ダウン攻撃(28P)
 「tb」になって追加された技。実戦では使い存在しない単なる見せ技である。おそらくは「『3』の鷹嵐はジャンプとダウン攻撃がないがダウンしにくかった、ならば『tb』ではダウンしやすくした代わりにジャンプとダウン攻撃をつけよう」という発想のもとで誕生したのだろう。
 もちろん、現実の相撲で「ジャンプして攻撃」などという事はまずありえない。したがって実戦的にも「相撲道」の上でも、使う必要のない技である。

髷竜(46P)・羆爪(2_46P)
 いずれも相撲でいうところの「ぶちかまし」である。「寄り」や「押し」や「投げ」などの、「決まり手」ではないので、あまりなじみはないが、相撲の真髄の象徴の一つとも言える技である。
 実際の相撲の立ちあいはぶちかましから始まる。VFにおいて立ちあいで使うのは、防御されたときやかわされた時に確実に反撃をくらう事が多いので、あまり実戦的には有効ではない。しかし、当たったときの爽快感はまた格別である。相手が変化してこなさそうな時はぜひ出してみたい。
 また、コンボにも組み込める技であり、上級者はコンボの締めなどで爽快に使ってくれている。
 なお、「羆爪」は低い体勢からぶちかますため、上段攻撃をスカしながら攻撃できるようだ。ちなみに、このようなぶちかましは、「平蜘蛛型の仕切りからの当たり」といわれ、朝乃若関が得意としている。一方、「髷竜」のほうは、「狛犬型の仕切りからの当たり」である。

岩石ぶちかまし(走りながらP+K)
 遠距離移動に難のある鷹嵐としては、非常に貴重なダッシュ技。同じぶちかましでも、上記の二つと比べると、ガードされた後の隙がないため、デメリットが少ない。
 特に、こちらがダウンした時、起き上がり攻撃が当たらない範囲に下がる相手には、起き上がり後にこれを出すのはとても有力である。ダッシュ投げと併用すると、さらに効果的である。
 異種格闘を行う際、「相撲の強さ」の象徴となる技である。積極的に多用していきたい。


 ダウン判定の変更などから、どうも「tb」では「3」の時ほど「バーチャの土俵で相撲を取る」事はできなさそうです。しかし、それでも可能な限り「tb」でも「相撲を取る」ことを念頭に置いて闘いたいものです。

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