まんがでよくわからない日本史
源氏(ヘビメタ)と平氏(パンクス)
(ながいけん閣下)

1999/12/10

掲載・1988年初夏のマンガファンロード
 題名の通り、源氏をヘビメタ、平家をパンクス、という設定にし、源平合戦をすべて両バンドのバトルライブ、という形にしている漫画。頼朝(元服名・トミー)や義経(元服名・ミッシェル)が鎌倉時代の武士の服を着て演奏するのが不思議に違和感がない。
 もちろん、話のところどころで歌が流れるのだが、平氏(パンクス)が東大寺を焼き討ちした時には燃えやがれー燃えやがれー燃えやがれー火事だー君よーと歌いながら炎の前で演奏している。もしかしたらこれは、数年前に流行した「アニソンをやるハードロックバンド」に影響を与えているのかもしれない。
 あと面白いのは、歴史をきちんとふまえて話を作っているところである。最後の戦いは当然「壇ノ浦ライブ'85」なのだが、そのライブの看板には「後援・後白河法皇」と書いてあるのだ。
 さて、最後のバトルライブは、バックにフルオーケストラをつけて演奏するという荒技を用いた源氏(ヘビメタ)が勝利を収める。そして最後に出てくるのが歴史漫画らしく、年号の語呂合わせなのである。その文面は
一一八五(イイヤツコ)年…いい奴(やつ)殺(ころ)す壇ノ浦ライブ'85
となっている。
 全くもって意味のない「七九四(ナクヨ)ウグイス平安京」だの、空虚な建前みたいな「一一九二(イイクニ)作ろう鎌倉幕府」などよりも、これのほうがよほど覚え易く、かつ意味も含めて理解できるだろう。