日本人がアメリカに渡ってヘヴィ級でチャンピオンを目指すというありがちな漫画。ストーリーなどは忘れてしまったが、主人公の必殺パンチ開発のシーンだけは明確に記憶に残っている。
主人公には、重大な病をかかえている小柄な白人の老人、というどこかで聞いたことのあるような師匠がいる。その師匠の指導のもと、ジムでトレーニングを積む主人公、そしてある日、ついに衝撃的な破壊力を持つアッパーを習得する。
ボクシング漫画である以上、必殺パンチをには7割以上の確率で固有の名前がつく「ブーメラン・テリオス」だの「フラッシュ・ピストン・マッハパンチ・オブ・リングクライム」などといった具合だ。したがって、この漫画でも主人公の必殺パンチに名前がつくこと自体はさほど異常な事ではない。
だが、問題はその名前のつけかたと広め方である。先述したように、主人公が超絶的なアッパーを放つのだが、それを見た師匠が主人公を誉めたあと、高らかにこう宣言するのだ。
「トルネードアッパーと名づけよう」
ちなみに、これはただ単に「あたるものすべてを巻き込んで破壊するだろう」という意味であり、あまりの衝撃に主人公の腕から竜巻が発せられるわけではない。なお、パンチに命名しているときの師匠の背景では竜巻が発生している事は言うまでもない。
師匠の宣言癖はそれに止まらない。主人公は試合で早速トルネードアッパーを用い、相手を1RでKOする。「何てすげえアッパーだ!」とどよめく観客たち、そこへ、師匠が、「諸君!」と言いながら手をあげて起立し、宣告するのだ
「トルネードアッパーと呼びたまえ」
と。
このシーンだけは鮮烈に心に焼き付いている。しかし、それ以外の事は主人公の名前を含め、筆者の記憶から完璧に欠落してしまっている。
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