週刊少年マガジンで「スポーツヒーロー列伝」なる企画をやって、江川や長嶋の話が掲載された。野球選手以外も題材になっていたかもしれない。そのシリーズの一つとして、1990年にバファローズで鮮烈なデビューを飾った野茂英雄投手(現大リーグ)の伝記漫画。
野茂投手なだけに、「トルネード投法」を編み出して、三振を大量に取った、という話だったような気がする。なんか優秀な指導者がいた、というエピソードもあったような気もするが、定かでない。
という風に基本的には話の95%は記憶に残っていない。しかし、一つだけ心に焼きついた場面がある。野茂投手が新日鉄堺に所属して社会人の全国大会で勝ち進んだ時の一コマだ。
相手チームは「NTT東京」なのだが、このチームの選手たちは異常なまでに凶悪な顔をしているのだ。「殺人野球(笑)」を標榜していた「ドカベン」の土佐丸高校なぞ目ではない。どう見ても電話屋さんというよりは、893屋さんか殺し屋さん、といったような風貌だった。
別に他の対戦相手はそこまで凶悪には描かれていなかった。という事は、作者はNTT(当時)に何か恨みでもあったのだろうか。
当時、ダイヤルQ2によるアダルト番組やパーティーラインによる高額請求が社会問題になっていた。料金回収を代行するNTTも批判されたものだった。作者もそのあたりで何か思うところがあったのかもしれない。
あれから10年経ち、野茂投手は大リーグで2回もノーヒットノーランをやるという、当時よりさらに物凄い人になってしまった。一方、NTTも分割されたものの、ADSLを始めとする通信ネットワークにおいて、いろいろと各方面から不評を買っている。
この作品が21世紀の現在にリメイクされたら、NTTの選手は当時以上に凶悪化して描かれるのだろうか。